2004年11月の雑記帳


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11月30日(火)

 北海道新幹線、50年で経済波及効果1兆2970億円(日本経済新聞 11月27日):北海道新幹線の新青森−新函館に関する試算結果。こういった試算はあくまでも“試み”のものであって、実際にどうなるかはわかりませんが、そもそも「維持管理費」の中身がどうなっているのか。北海道新幹線の場合、これまでの整備新幹線とは異なり、青函トンネルという難区間があります。この区間では、従来あった在来線がそのまま新幹線に転用されることになりますが、この場合、貨物輸送ルートの維持という問題がでてきます。新幹線のために貨物輸送が寸断されかねないという問題は、東北新幹線盛岡以北でも問題になりましたが、今度はそもそも代替ルートさえなく、この区間の鉄道貨物輸送がなければ、海路に逆戻りせざるを得ないことになってしまいます。この問題を、どう決着づけるのか、気になるところです。

 また、平行在来線である木古内−五稜郭間分離の意向は、ある程度予想されたことですが、いよいよ「JRグループ」というくくりが弱くなっていくという感じが強くなります。

11月29日(月)

 ブルートレイン:「あさかぜ」「さくら」来春引退−−下関へ九州へ…半世紀(毎日新聞 11月27日):寝台特急「さくら」および「あさかぜ」が来春かぎりで廃止になり、東京から九州方面に向かうブルートレインは、熊本行きの「はやぶさ」と、大分行きの「富士」を併結した1本のみになるとのこと。いわゆる“九州ブルトレ”の惨状は、私が実際に乗ったときだけでなく、夕方の東海道本線を走り去っていく青い列車をのぞき見るだけでも、十分にうかがえます。今さら、新規需要をブルートレインで開拓できるはずもなく、現状の列車を走らせていてもジリ貧なのは明らかで、むしろ遅きに失した感さえあります。今の「さくら」や「あさかぜ」は、老舗の暖簾に見合うものではもはやなく、古い系図のみがよりしろになっている旧家の貧乏世帯といったところが妥当でしょう。

 心残りなのは、私はいまだに「さくら」にも「はやぶさ」にも乗っていない、ということ。この春にお別れ乗車でも、と思いますが、下りなら長崎到着が午後、上りは東京到着が11時33分という時点で、やはりためらってしまいます。どうせ乗るなら、全区間を通しで乗りたいところですが…。

11月27日(土)

 青森県三沢市にて、日本有数の規模の温泉旅館を経営する「古牧温泉渋沢公園」およびグループ企業の「十和田観光開発」が26日、東京地裁に民事再生法の適用を申請したそうです。

 古牧温泉渋沢公園は、JR東北本線-三沢駅から至近にあり、私も時間があいたときに訪れたことがあります。敷地内を、十和田観光電鉄の電車がのんびりと走っているほか(当時は旧式の車両でした)、渋沢栄一の邸宅や南部曲屋、養蚕農家など貴重な建造物が移築されています。内部にある「小川原湖民俗博物館」には、南部地方の民俗資料なども展示されており――きちんと整理されているとは思えず、むしろ雑多だったという印象が強いのですが、なぜかその雑多さが展示物に親近感を抱かせるような陳列になっていました――なかなか興味深いものでした。そして肝心の温泉ですが、浴場がとにかく広大で、昼前のために入浴客が皆無で貸し切り状態、大満足でした。しかし「公園」というサービス空間として考えると、大砲巨艦主義とでもいいましょうか、“大きいことはいいことだ”的な雰囲気があり、個人の旅行者がふらりと立ち寄るには場違いな観が強いところでありました。敷地内に4つのホテルがあるとか、受付で地図をもらわないと身動き取れないとか、そういったことへの驚きが何よりも強く印象に残っています。もろもろの遊戯施設や売店などがそろってはいたものの、もとより気ままな一人旅を満喫していた私には、何の意味もありません。

 ともあれ、“東北の桂離宮”を目指して作られたという観光施設であるだけに、中途半端な“ブンカシセツ”のままに留まらず、リピータを引きつけられそうな空間として再生してほしいものです。日本常民文化研究所の創始者にあたる渋沢敬一の名を冠した施設であるだけに、なおのことそう感じます。

11月26日(金)

 すでに季節も冬となり、日暮れがすっかり早くなりました。これまで「秋の日はつるべ落とし」などと思っていたのですが、この時期になると、役所の窓口が開いている時間帯でも外に出ると真っ暗、というありさま。のんびり過ごせる時間帯がかなりかぎられてくることも相まって、寂しさが増す時期でもあります。

 今回の更新では、最近開業および改称した駅名などに手を付けました。こういった微修正を長期間放置しがちというのが困りもので、更新データを適格に管理する方法を確立したいと思っているのですが…。

11月24日(水)

 市町村合併に伴う各駅の自治体名変更を、暫定的に行いました。“暫定的”というのは、古いフォーマットのHTMLもそのままにして、テキスト部分のみ修正したものが多かったためです。本来であれば、修正することを好機として、新しいフォーマットに置き換えるのがベターなのですが、これを忠実に実行していると、変更作業そのものが大きくずれこんでしまうため、今回のような措置と相成りました。

 最近1年程度の間に、駅に関する写真および記録写真は、ほぼ100%デジタルに移行したため、メモ代わりにいろいろなものを撮るようになりました。これまで掲載してきた写真は、比較的パターン化したものが多かったのですが、こういった事情を反映させ、なるべく駅ごとにユニークなものを見つけた場合、積極的にアップしていきたいと考えております。西大家駅のポスターなどは、その一例です。

11月23日(火)

 去る11月14日の「埼玉県民の日」には、埼玉県内の鉄道事業者が圏内乗り放題のフリーきっぷを個別に発売しておりました。これを活用し、東武のいくつかの駅をまわってきたのですが、なかなかデータをまとめきれていません。それでも、ほかの大手私鉄に比べて、各種施設の規格化があまり進んでいない東武鉄道ですので、各駅ごとにユニークなトピックを盛り込んで行ければいいな、と思っております。これまで「駅の写真館」では、すべての乗降駅を備忘録的に網羅するのが先に立っていたのですが、これからは各駅ごとの特徴、見どころなどを、より多角的に見せて行ければいいな、と考えております。

 地下鉄各駅の写真撮影も、都心に出るついでにちまちま行ってはいますが、まだまだ漏れがたくさんあるのが現状。まあ「更新する題材がたくさんあるんだからいいや」程度に考え、ゆったりとやっていきます。

11月16日(火)

 「平成の大合併」とも呼ばれる市町村合併の動きの結果、全国的に新しい自治体名称が生まれています。その中でも、先日発表された、新潟県北蒲原郡中条町と、同・黒川村が合併してできるの新市の名称、「胎内市」には驚きました(新潟日報「「胎内市」に正式決定」)。どうしてそんな名称を、と思ったのですが、その地域を流れる川にも付されている名称であり、地域を包摂する際に最適なものだったようです。もっとも、「胎内」なる地名が全国レベルの知名度を持っていたとは思えず、はじめて目にしたり耳にしたりすると少なからず驚かされることにはなるでしょうが。

 さて、11月にも多くの新市町ができましたが、まだまったく反映できていません。今月いっぱいぐらいをめどに、ゆっくりと修正していきたいと思います。

11月13日(土)

 更新を休んでいる間に、水害や大地震など各地で大規模かつ深刻な災害が多発していました。現時点でも鉄道や道路の多くが寸断されておりますが、その全貌がなかなか把握できないのが実情です。日本各地でここまで被害が広がったことは過去に記憶がなく、やりきれない気分になります。

 新規リストの作成も遅々として進んでいないのが実情ですが、先日みなとみらい線に足を運んだので、その写真のみ先に掲載いたしました。順次、駅の追加なども行っていきますが、更新のペースはやはり緩やかなものになりそうです。



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