2005年10月の雑記帳


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10月25日(火)
神岡鉄道

 この週末に、飛騨から富山にかけてまわってきました。不通区間となっている高山本線の角川−猪谷で乗った鉄道代行バスから見た風景に大きな衝撃を受けたのですが、それはまたのちほど。

 本日は、取り急ぎ神岡鉄道各駅の情報を掲載しました。来年末かぎりでの全線廃止が打ち出されている同線で、特に打つ手が残っているとも思えないことから、このまま消えてしまいそうに思えます。

 1966年10月開業という新しい路線だけに、まだまだ老朽化にはほど遠いながら、全体に暗さや冷たさが目立ち、もともと山間にある駅では、実に陰々滅々たる雰囲気になってしまいそうな構造物が並ぶという印象が拭えませんでした。この鉄道が便利だ、と思わせないかぎり、まずもって一般利用者への訴求力を回復することは困難です。

 旧神岡町の景気もよろしいものとはとうてい見えず、観光需要を起こそうにも残る資源は茂住周辺の施設のみ、これとて団体客を引き寄せるほどの牽引力があるとは思えない……。明るい材料は、少なくとも素人目には、何も見あたりません。

 私は、周遊きっぷの「飛騨・奥飛騨ゾーン」を使い、8本の神岡鉄道列車で行ったり来たりを繰り返しましたが、一見してそれとわかる地元利用客は、全列車平均で1.5人程度、それも多くは神岡鉱山前以南のみの利用で、残りの大半は、鉄道ファン、あるいはふだんは滅多に利用しないことが会話のはしばしからわかるグループばかり。もともと旅客輸送は二の次だったとはいえ、何ともやるせない気持ちになったものです。

10月10日(月)
Webサイト移転

 Webサイトを移転することになりました。現在の更新状況では、レンタルサーバの容量限界に到達するのが時間の問題であり、早晩ディスクスペース確保のためにいろいろと小細工を迫られる必要になっておりました。折しも、現在利用しているレンタルサーバの契約期限がせまっていたこともあり、別のレンタルサーバサービスへ乗り換えることにしたしだいです。

 以前のサーバスペースは、まもなく消滅することになります。旧コンテンツはそのまま新コンテンツへと継続し、特に削除することはありません。しばらくしてから整理することも考えるかとは思いますが、ページを削減する方向での整理よりは、すでにアップしているコンテンツのブラッシュアップのほうがよりプライオリティが高いと考えているため、ごらんになっている方には、今後も同一の内容のものをお届けいたします。このため、全ページのURIが変更になります(掲示板を除く)ので、ブックマーク(お気に入り)に登録されている方などは、移動をお願いいたします。

 あわせて、連絡用のメールアドレスも変更いたしました。お手数をおかけいたしますが、今後とも「TRAVEL STATION」をよろしくお願いいたします。

10月3日(月)
国鉄らしさを残す鉄道

 この夏には3連休が多く、通常はなかなかまとまった休みが取れないサラリーマンにとってはありがたい――とは必ずしもならず、少なくなった平日の労働時間がかえって増えているような気がしなくもないのではありますが――ということで、東武鉄道が発売している「お休みきっぷ」を使って、連休中に東上線系統を除く東武線各駅をまわってきました。伊勢崎線と野田線にはまだ乗り降りしていない駅が残っていますが、これは「埼玉県民の日」に発売されるであろうフリー乗車券を活用したいと考えております。

 日光線の楡木や下小代など保存状態のよい木造駅舎、宇都宮線の南宇都宮などの凝った石造駅舎などバラエティに富んでいましたが、それ以上に印象的だったのが、有人駅での駅員氏との接触でした。東武鉄道も北のほうに進むと自動改札機が導入されていない駅が多くなっています。「スルッとKANSAI」と同様、共通カードシステムを導入している以上、無人駅も含めて自動改札機を設置しているものと思っていたのですが、意外。また、無人駅でも、ときおり係員――なぜか私が見たのは全員が女性でした――を派遣して臨時改札を行っていましたが、これにより運賃の取りこぼしを防いでいるのでしょう。慢性的な輸送力の不足に悩まされる区間がある一方で、2扉車2連でもおつりがくる程度の需要しかない区間もある鐵道ゆえの施策でしょうが、大手私鉄の中でもっとも駅員と触れる機会の多い鉄道会社といえるかもしれません。かつては「もっとも国鉄らしい私鉄」と呼ばれた東武鉄道ですが、国鉄があった当時の鉄道の雰囲気を、濃厚に残しているような印象を抱きました。

 なお、非常に愛想のよい駅員が多かったのですが、これはこの夏に近畿地方で乗ったJR西日本でも同様でした。くだんの踏切事故が影響を及ぼしているのでしょうか。



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