2011年3月の雑記帳


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過去の「雑記帳」

3月29日(火)
被災地方面から更新

いろいろ考えた結果、東北地方太平洋沖地震によって大きな被害を受けた地域の駅を中心に更新することとしました。折しも、福岡県内ではまず仙石線のあおば通側が最初に開通したというニュースがありましたので、ここを先行して更新しました。仙石線のほか、仙山線などまだ掲載していない駅も多数ありますので、順次更新していきます。情報が古いのは承知のうえで、もし現状が大きく変わっているのであれば、地震発生前の状況の記録ということで、一定の意味があるという考えもあります。

3月28日(月)
今後の予定

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震は、死者1万489人、行方不明者1万6,621人(26日午後9時現在警察庁まとめ。読売新聞による)というたいへんな災害をもたらしました。今回の地震と津波で亡くなった方に対し、哀悼の意を表します。

私はといえば、当日職場から帰宅できないという状況になったものの、それ以外は特に大きな問題もありません。ただひとつ、居住地から最寄り駅への間で幹線道路を横断する必要があること、非常に見通しの悪い道路を通らなくてはいけないことのため、計画停電により夜間の信号と照明が完全に消える場合は、早く職場を出て帰宅するようになりました。自宅の停電なら我慢できますが、闇夜のなかでは歩行者を視認するのが非常に難しくなることは経験済みですし、その歩行者の立場からすれば、身を守る方法にも限界がある以上、明るいうちに帰宅せざるをえません。

さて、弊サイトの今後ですが、今回の更新では九州新幹線開通関係の駅をひとまず載せたものの、今後はどのあたりを中心に更新していくか、検討中です。JRの仙台近郊駅にも未掲載のものが多数あり、状況が変わっていることを覚悟のうえでこれを掲載しようか。あるいは、九州でまわってきた私鉄各駅を掲載するか。いろいろ考え中です。いずれにせよ、いつ停電になるか定かでないこともあり、更新やメールのお返事が遅くなることと思いますが、ご了承ください。なにせ、急にネットワークが途切れ(計画停電対象地域外)、プロバイダに問い合わせたところ「キャリアの機器が計画停電のために破損、現在交換中」なんていう事態が発生する状況ですので。

3月7日(火)
廃線跡の活用

幻の大仏鉄道、遺構保存へ(読売新聞、2011年3月6日):かつて、官設鉄道と熾烈な競争を繰り広げたことで名高い関西鉄道が敷設した、大仏経由の廃線跡の取扱いに関するニュース。廃線跡には路盤や橋脚、隧道などが残ることが多く、それらの存在がかつての鉄道のイメージを喚起させることから、廃線跡巡りを楽しむ鉄道ファンも多くいます。今回は、そんな廃線跡のうち、奈良市北部の山岳地帯に残っていた廃線跡部分の開発を一部変更し、産業財産として保存活用しようとするもののようです。Webで公開されている情報だけでは何ともいえませんが、今回の措置は独立行政法人都市再生機構(UR)によるものとのこと。鉄道会社および地方自治体以外の事業者によるこういった対応ははじめてと思われ、注目されます。

廃線跡の活用というと、土地がひたすら細長いことから、サイクリングロードとして整備されたものの、ほとんど誰にも使われないというケースがままあります。今回は、あくまでも遺跡と化した遺構のおもかげを残すものと思われ、その面でも新しい取り組みといえましょう。

利用者が少ない、あるいは利用の便が悪いために廃止された鉄道施設が、本来の役割を終えたのちに、あらためて観光客を呼ぶきっかけになる。なんとも皮肉な話ですが、そういった取り組みのテストケースとして、よい結果が出ることを期待します。

3月6日(月)
新幹線の呼び方

いよいよ“その日”が近づいてきたせいか、そこかしこで「九州新幹線全線開業」の文字を眼にすることとなりました。「九州新幹線」という表現では長崎ルートも含むため、全線開業の目処が立ったとはとてもいえないでしょうし、鹿児島ルートのみを「九州新幹線」と呼ぶことが定着するのもいかがなものかとも思います。実務上は、「鹿児島新幹線」「長崎新幹線」といった呼び方に落ち着くのが妥当と思いますが、先行者の利でなし崩しに「九州=メイン=鹿児島」となるのは考え物なのでは。

そういえば、北陸新幹線には「上越」という名称の駅が設置される予定で、ここがJR東日本とJR西日本の境界駅になりますが、そうすると既存の上越新幹線の名称はどうなるのでしょうか。上越方面行きの列車は上越新幹線ではなく、上越新幹線に乗っても上越駅には行きませんとなると、混乱しそうです。しかも、北陸新幹線は関東平野では上越新幹線と線路を共用しており、東京-高崎間は同じ線路の上を上越、北陸両新幹線の列車が走るのですから、なおのことわかりにくくなりそう。まさか、国鉄時代にすでに開業していた上越新幹線を、いまさら“関越新幹線”などと改称するわけにもいかないでしょう。果たしてどうなることやら。

3月4日(土)
東武浅草駅がかつての姿に

浅草駅 昭和初期の姿に(読売新聞、2011年3月3日):久野節が設計した名建築として知られている東武浅草駅が、開業当時の姿にリニューアルされるというニュース。1931年に完成した駅ビルの外観を建設当初のネオ・ルネサンス様式に近づけるとのことで、かつて優美さを誇ったといわれる内装がどうなるかは定かではありませんが、関東では数少なくなった、JRと一体化しないターミナルビルの中に収まる駅として重要な存在でもあるだけに、歓迎できるニュースです。

伊東忠太のつくりあげた芸術品を惜しげもなくぶっ壊した某大手私鉄にも見習ってほしいものですが、あちらはバックの銀行が強いゆえに無理がきかないのだろうか、などと思ってしまいました。

3月3日(金)
富山地鉄五百石駅解体へ

いよいよ3月に入りました。寒暖の差が激しく雨の日が多いこともあって体の調子も今ひとつなのですが、あまり無理のない範囲でいろいろと動いていくことにしました。手始めに、この前の週末は近江鉄道沿線を回ってきましたが、やはり自動車利用が一般的なのはこの地域でも同じもようで、週末ということもあってか、どの列車に乗ってもみごとに空いていました。

今月にはいよいよ九州新幹線鹿児島ルートが全通しますが、東京ではこの話題を耳にすることもほとんどなく、もっぱら東北新幹線に投入される新型車両の話題が中心です。東京にやってこない新幹線など眼中にないのも無理もないことですが、熊本や鹿児島など、空港が市街地から遠く離れた場所へ新幹線が伸びることの意味は決して小さいものではないですし、なんとか時間をつくって行ってみたいと考えています。駅をめぐるのが楽しみのひとつなので、特定特急券を駆使して各駅停車ならぬ各駅下車になると思いますし、その場合どのような切符を用意したらいいかな、と思案中。とりあえず、草津線某駅で買ってきた常備券の「青春18きっぷ」とは無縁ではあります。

駅の話題といえば、富山地方鉄道の五百石駅が3月7日に解体されるとのこと(富山地方鉄道「ありがとう五百石駅舎」の集い式典について(PDF))。台風による倒木に伴って一時は駅舎が半壊していたところ、リニューアルのうえ復旧したという経緯があり、小さなマンサード屋根と左右対称の均整の取れた駅舎は当面安泰だと思っていただけに、唐突な感は否めません。いったい何があったのか。味のある老駅舎が多数がんばっている富山地鉄でもこのニュース、それも運営のあり方が議論されている上滝線ではなく立山線での話題ですから、なおのことしっくりしないものがあります。部外者ゆえあれこれいう権利がないのは百も承知ですが、既存の駅舎そのものを鉄道資源として活用することはできなかったのでしょうか。



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