ここから再び複線に
黒岩を過ぎると函館本線は海から離れ、牧草地帯と荒れ地が混在する中を進んでいき、北豊津駅に停車します。函館本線はここから再び複線となるため、もともと信号場として設置され、JR化の際に駅に昇格したものです。この経緯といい、ロケーションといい、2016年3月に再び信号場に格下げされた旧鷲ノ巣駅との類似点が多い駅です。
このページは、駅廃止前の情報をもとに記載しています。
黒岩を過ぎると函館本線は海から離れ、牧草地帯と荒れ地が混在する中を進んでいき、北豊津駅に停車します。函館本線はここから再び複線となるため、もともと信号場として設置され、JR化の際に駅に昇格したものです。この経緯といい、ロケーションといい、2016年3月に再び信号場に格下げされた旧鷲ノ巣駅との類似点が多い駅です。
相対式ホーム2面2線が設けられており、出口は海側にある上りホームにあり、下りホームとの間は構内踏切で連絡しています。ホームはおそらく線路側のみ石およびコンクリート積み、それ以外は土盛りで外側に木板が当たられているものと思われますが、訪問時は積雪期のため詳細は確認できませんでしたが、比較的簡素な造りになっていることは間違いありません。
駅舎は構内踏切のすぐ先、ホームより低い位置に切妻を向けています。この構内踏切を挟む形でバックミラーが設けられており、上下線とも、踏切のすぐ手前で普通列車が停車することがうかがえます。
上りホームの西側には可動式の防風柵があります。
その一方で特急列車や貨物列車は、遠慮なく高速で通過していきます。冬季には雪煙を巻き上げながら走って行くため、ホームに出ていると、対向線を通過する場合であっても、雪片を大量に頭から浴びることになります。風圧も相当なものになるので、それなりの覚悟は必要です。なお、足場が弱い点にもご注意を。
さて、この北豊津駅を降りて外に出るには、上りホームから階段を降りることになります。
ところが、この階段というものがまことに心許ないもので、木を組み合わせただけで幅も奥行きも狭くなっています。手すりなど当然なく、慎重に降りる必要があります。雪が溶けかかった時期には凍結して滑りやすくなっているものと思われるので、特に注意が必要でしょう。
この階段を下から見ると、やはり木材を組み合わせて作った簡素なものであることがわかります。
駅舎には玄関が2つありますが、このうち左側が待合室になっています。待合室はごく狭く、玄関に並行方向に横長になっています。右側の部屋のほうが明らかに広いのですが、こちらは除雪などの際の詰所として利用されているようです。私が訪れたときには、この詰所でストーブが焚かれ、テレビを囲んで係員が談笑していました。
駅舎の裏手には移動式の簡易トイレがありますが、私が訪れたときには使用停止になっていました。
駅の裏手には、おそらく牧草農家と思われる民家があるものの、駅の正面側には民家などまったく見られず、一本道がまっすぐ、疎林の中に延びていくのみです。この一本道をまっすぐ進むと国道5号線に出ます。
国道5号線と交差する位置には「北豊津駅入口」の標識があり、その脇には函館バスの「北豊津信号所」停留所があります。駅になっても「信号所」の表記がある点でも、奇しくも鷲ノ巣と共通しています。この交差点付近は牧草地が広がるのみで、ほかには何もありません。
この付近の国道5号線は、中央分離帯のある4車線道路ですが歩道がなく路側帯のみで、交差点には信号はおろか横断歩道もないため、道路横断や徒歩での移動には細心の注意が必要です。特に冬季には目印になるものが何も見えず、頼りのスマートフォンは低温による電圧低下で位置情報を捕捉できず、途方にくれることになる危険があります。事前に地図をよく確認しておくことをお勧めします。
普通列車のみが停車します。
東側(駅本屋側)から順に、1番線、2番線となります。
確認中。
信号場として設置されたものが、JR化に際して停車場に昇格したものです。
確認中。