運転拠点が客扱いも
海峡線の北海道側地上区間に設けられた運転拠点で、トンネルで異常が発生した場合や通行できなくなった場合などの備えとして設置された信号場が、地元の請願に基づき旅客駅として営業を行うに至ったのが、知内駅です。このような経緯のため、駅は集落から大きく離れた場所にあり、徒歩での利用はまず期待できないようなロケーションです。「道の駅」に本物の駅が併設される形になっています。
このページは、駅廃止前の情報をもとに記載しています。
海峡線の北海道側地上区間に設けられた運転拠点で、トンネルで異常が発生した場合や通行できなくなった場合などの備えとして設置された信号場が、地元の請願に基づき旅客駅として営業を行うに至ったのが、知内駅です。このような経緯のため、駅は集落から大きく離れた場所にあり、徒歩での利用はまず期待できないようなロケーションです。「道の駅」に本物の駅が併設される形になっています。
相対式ホーム2面2線から成るほか、その外側にそれぞれ側線が設けられています。ホームはいずれもかなり狭く、ホーム上の待合室もないことから、特急列車や貨物列車が高速で通過することを考えると、乗降客は列車到着時以外にはむやみにホームへ立ち入らないほうがよいでしょう。各ホームの蟹田方に跨線橋があり、これで出入りすることになります。
駅の前後は一直線に線路が延びていますが、駅自体が集落の中心部から離れていることもあって、踏切はもちろん、跨線橋などもまったく見当たりません。このため木古内方は、非常に見通しがよくなっています。
知内駅のホームからは、跨線橋で外に出ることになります。南側、すなわちホームから見て左手にのみ出口があります。
知内駅の待合室は、跨線橋を渡った南側に設けられています。もっとも、待合室とはいっても、跨線橋へつながる通路の壁面にベンチと時刻表、運賃表などが置かれているのみで、“室”というより廊下の出入口に扉があるといったあたりが適切な表現かもしれません。
知内駅に停車する便はごく少なく、上下それぞれ2往復のみです。通勤通学に適した時間帯の設定とも思えず、駅を設けた以上、申し訳程度に停車させているといった観も否めません。
この待合室は、「道の駅」の主要施設である物産館につながっていますが、物産館との間の扉は原則として閉鎖されており、駅への出入りは物産館脇からになります。かつてはこの物産館で乗車券類の委託販売を行っていたようですが、2011年11月の時点では乗車券類の販売はなく、単純に設備が併設されているのみになっています。このため、跨線橋の上り口には乗車駅証明書発行機が設置されています。もっとも、この物産館も地元の農産物や加工品を細々と売っているものの、施設の中は暗く、あまり賑わっているわけでもありません。清潔で広い別棟のトイレがいちばん利用されているようです。
知内は、その名称とは裏腹に知内町の中心部からは大きく離れており、むしろ湯の里地区の東側に位置しているというのが適切で、駅に昇格する前は「新湯の里信号場」だったことからもそれがわかります。知内町からの利用は、木古内方面へ運転されている函館バス(松前線代替バス)の本数が多いため、あえてこの駅まで移動するメリットもあまり感じられません。考えられるパターンとしては、周辺住民が函館方面に向かうケースぐらいでしょうか。
駅の周辺では、北海道新幹線開業に向けた工事が行われています。なお知内駅は、青森県にある津軽今別駅(北海道新幹線では「奥津軽いまべつ」駅となる予定)とは異なり、北海道新幹線開業の際にはこの駅は新幹線駅として予定されていません。実際、2014年春には駅そのものが廃止されることとなりました[1]。
下りは「白鳥93号」(9時38分発)「スーパー白鳥31号」(20時2分発)、上りは「スーパー白鳥22号」(8時55分発)「スーパー白鳥40号」(16時39分発)の各2往復のみが停車します。
南側から順に、1番線、2番線となります。
確認中。
当初は運転拠点としての信号場でした。