市振の先で北陸本線はトンネルに入り、ちょっと出るとまたトンネルに入り、となります。そんなトンネルとトンネルの間にあるのが、親不知駅です。
ホームは島式1面2線から成りますが、ホーム幅はかなり狭くなっています。ホームの直江津方から構内踏切で駅本屋に通じています。
駅舎は木造一部2階建て。瓦屋根が重たい印象を与えますが、壁面が大きく改修されています。民家か公民館のような印象を与える造形で、玄関前の支柱にスリットが入っているのが特徴といえば特徴でしょうか。
市振と同様に無人化されており、券売機が置かれています。古い駅にのみ見られる、駅舎外の出口用改札口があります。現在では想像もできませんが、かつてはこの駅も景勝地へのアクセス駅として賑わったのでしょうか。
海側には国道8号線が通り、さらに海上には北陸自動車道が通っており、これらが駅の東側で交差しています。この2つの幹線道路を、自動車、特に大型トラックが多数行き交っており、たいへんやかましくなっています。また、ホームや駅前から見ても日本海の眺望が道路で完全に遮られており、お世辞にも景観のよろしい環境ではありません。
親不知は、北陸道の難所として知られており、親不知駅は東西に広がる親不知のほぼ中央、歌集落に設けられています。集落の規模は小ぶりなものですが、駅直近にも民家が数戸あり、緊張感を喚起する絶壁があるわけでもなく、駅名からうかがえるような雰囲気は特に感じられませんでした。