中間駅を想定した設計
茂市から山の中を走ってきた路線は、左右に少し開けたところに出ると、そこが終着駅の岩泉駅です。もともと「小本線」として海岸沿いの小本を目指して建設されていたところ、この先の区間は建設が進まなかったという経緯もあって、岩泉駅は終着駅らしい雰囲気はあまりなく、島式ホームの片側のみを使用するような形になっています。
このページは、路線廃止前の情報をもとに記載しています。
茂市から山の中を走ってきた路線は、左右に少し開けたところに出ると、そこが終着駅の岩泉駅です。もともと「小本線」として海岸沿いの小本を目指して建設されていたところ、この先の区間は建設が進まなかったという経緯もあって、岩泉駅は終着駅らしい雰囲気はあまりなく、島式ホームの片側のみを使用するような形になっています。
片面ホームの先には線路が延々と続いていますが、ホームから離れるとその先は藪に阻まれており、人がかき分けて歩くのがやっとという状態でした。この土地の所有者および管理者が誰なのかを示す掲示は見当たりませんでしたが、鉄建公団(当時)のものだったのでしょうか。
ホームに隣接する駅舎は鉄骨2階建ての大柄なものですが、きっぷ売り場に委託職員が座っているだけで、ほとんど人気がなく、不気味な状態でした。
駅前も、広大な駐車場が整備されているものの停まっている車は少なく、駅前広場に面した店はほとんど営業している気配がないという状態でした。
町の中心部はしばらく歩いたところにあり、路線バスの営業所はこちら中心部に位置しています。岩泉駅前は、路線バスにとっては単なる中間のバス停に過ぎなかったようです。
岩泉にはメジャーな観光地である龍泉洞がありますが、徒歩で行くにはかなりの距離があります。それ以前に、この岩泉に到着する列車は1日に3往復のみで、列車による盛岡からの日帰りが不可能であるという状態では、観光客が岩泉駅を訪れることはまず期待できない有り様でした。定型的な区間利用者と鉄道ファン以外は、ほとんど誰も乗っていなかったでしょう。1995年2月の時点で、先が長くなさそうな気配が濃厚でした。
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