陸中海岸に届くことなく

岩泉 【廃止】

いわいずみ Iwaizumi
  • 岩泉線
  • 《茂市方面》 二升石
  • ※隣接駅名は路線廃止直前のものです。
岩泉駅
▲岩泉駅駅舎《1995年2月21日撮影》

このページは、路線廃止前の情報をもとに記載しています。

中間駅を想定した設計

岩泉駅に停車中のディーゼルカー
【写真1】岩泉駅に停車中のディーゼルカー。《1995年2月21日撮影》

茂市から山の中を走ってきた路線は、左右に少し開けたところに出ると、そこが終着駅の岩泉駅です。もともと「小本線」として海岸沿いの小本を目指して建設されていたところ、この先の区間は建設が進まなかったという経緯もあって、岩泉駅は終着駅らしい雰囲気はあまりなく、島式ホームの片側のみを使用するような形になっています。

駅の先にもレールが伸びていました

岩泉駅ホーム
【写真2】岩泉駅ホーム。《1995年2月21日撮影》

片面ホームの先には線路が延々と続いていますが、ホームから離れるとその先は藪に阻まれており、人がかき分けて歩くのがやっとという状態でした。この土地の所有者および管理者が誰なのかを示す掲示は見当たりませんでしたが、鉄建公団(当時)のものだったのでしょうか。

無用となった巨大な駅舎

岩泉駅改札口(ホーム側から撮影)
【写真3】岩泉駅改札口(ホーム側から撮影)。《1995年2月21日撮影》

ホームに隣接する駅舎は鉄骨2階建ての大柄なものですが、きっぷ売り場に委託職員が座っているだけで、ほとんど人気がなく、不気味な状態でした。

駅前も、広大な駐車場が整備されているものの停まっている車は少なく、駅前広場に面した店はほとんど営業している気配がないという状態でした。

中心部から離れていました

岩泉駅揮毫(きごう)
【写真4】岩泉駅揮毫(きごう)。《1995年2月21日撮影》

町の中心部はしばらく歩いたところにあり、路線バスの営業所はこちら中心部に位置しています。岩泉駅前は、路線バスにとっては単なる中間のバス停に過ぎなかったようです。

岩泉にはメジャーな観光地である龍泉洞がありますが、徒歩で行くにはかなりの距離があります。それ以前に、この岩泉に到着する列車は1日に3往復のみで、列車による盛岡からの日帰りが不可能であるという状態では、観光客が岩泉駅を訪れることはまず期待できない有り様でした。定型的な区間利用者と鉄道ファン以外は、ほとんど誰も乗っていなかったでしょう。1995年2月の時点で、先が長くなさそうな気配が濃厚でした。

駅名の由来

確認中。

歴史

詳細は確認中。

1972年2月6日
国鉄岩泉線・浅内-岩泉間開業に伴い、岩泉駅開業。当初から旅客のみの取扱いでした。
1987年4月1日
国鉄の分割民営化に伴い、JR東日本の駅となります。
2010年7月31日
押角-岩手大川間での土砂災害に伴い、岩泉線が全線で運休。
2013年3月31日
この日かぎりで岩泉線(茂市-岩泉間)が廃止、バス転換(東日本バス)となります。

その他

  • 「東北の駅百選」(国土交通省東北運輸局)選定駅。

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