タブレットの通過授受が最後まで残っていました

美作河井

みまさかかわい Mimasakakawai
美作河井駅
▲美作河井駅駅舎《1994年2月22日撮影》

 

美作河井駅にてタブレット授受
【写真1】通過列車がタブレットを交換を行う場合は、列車は徐行して運転助士がホームに乗り出して作業を行っていました。《1994年7月21日撮影》

私が下車したときは島式ホーム1面2線と留置線を持つ交換可能駅で、タブレット交換が行われていました。この駅を急行列車「砂丘」が通過する際には、1990年代に入って全国唯一となっていた通過列車へのタブレット授受が健在で、鉄道ファンの人気を集めていました。

ホームに待機する駅長が、助手からそれまでの区間のタブレットを受け取り、ホーム端にあるキャリアから助手がタブレットを抜き取るという懐かしい光景を見ることができました。さらに、転轍機を駅員が操作してポイントを切り替えるという、これまた前時代的なシーンも残っていました。しかしこの区間にも自動化の波が訪れ、1997年11月、智頭急行線開業とともにタブレット授受は廃止されて棒線駅となり、それに伴いこの駅も無人化されました。

駅構内には、ラッセル車の向きを変えるために使われたターンテーブルが残っています。これは長らく土中に埋もれたまま放置されていたものですが、2007年4月に整備されて再び光が当たるようになりました。

駅舎は木造平屋建て、玄関に小さな軒を設けたのみという小ぶりなものです。

山峡の小駅といった趣で、駅前にも商店街などはなく閑散としていますが、この駅は旧阿波村へのアクセスポイントとなっており、連絡バスが駅前に乗り入れています。

駅名の由来

河井の地名は、物見川と阿波川が合流する地点であることによるものと推測されます。

歴史

美作加茂まで開通していた因美南線が、1931年9月にここまで延長された際に暫定終着駅として開通しました。翌1932年7月1日に智頭までが開通しています(因美線全通)。

1931年9月12日
開業。
2018年7月5日
平成30年7月豪雨による水害のため、因美線の全区間が運休。
2018年8月31日
因美線・智頭-美作加茂間が復旧、運転再開。

周辺の見どころ

確認中。

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