狭い駅前には小集落

湯ノ峠

ゆのとう
Yunoto
湯ノ峠駅
▲湯ノ峠駅駅舎《2012年5月5日撮影》
湯ノ峠駅ホーム
【写真1】湯ノ峠駅ホーム。《2011年10月2日撮影》

相対式ホーム2面2線から成る交換可能駅で、下り(西側)ホーム側に駅本屋があり、上り(東側)ホームとの間は跨線橋で結ばれているという、美祢線各駅で標準型ともいえるスタイルになっています。

ホームはさほど長くはありませんが、列車が停車できる前後の幅はずいぶんと長く、有効長が大きく取られています。これは、長大な貨物列車どうしが行き違い可能にするために取られたもので、渋木以南の各駅に共通して見られるものです。もっとも、今となっては石灰石輸送が全廃されるなど貨物列車の運行自体が激減しており、この立派な設備も役不足の状態をかこっています。

湯ノ峠駅駅舎内
【写真2】湯ノ峠駅駅舎内。《2011年10月2日撮影》

駅舎は木造平屋建のオーソドックスなもので、駅の西側がすぐ崖になっており用地取得が難しいためか、玄関が線路と並行になっており横から出入りする形になります。美祢を除く美祢線中間各駅で共通するとおり窓口は閉鎖されていますが、窓口のカウンターは中からカーテンが引かれているのみで、板張りなどはされていません。待合室部分は比較的コンパクトですが、改札口上部には美祢線各駅(板持を除く)で見られる案内表示機が設置されていました。

駅のうち、目に入りやすい玄関側の部分は明るいサイドボードで補強されていますが、駅名を記す看板は昔ながらのものが残っています。なお、玄関の反対側は、今なお黒い下見板張りの壁がそのまま姿を見せています。

湯ノ峠駅駅前
【写真3】湯ノ峠駅駅前。《2011年10月2日撮影》

駅玄関正面は小広場になっており、車を停めることができるスペースになっていますが、駅前を通る道路は狭く、普通乗用車どうしでも離合が難しい場所が多くあります。駅前広場の向かいには乗車券の委託販売を行っている商店がありましたが、私が訪れたときには戸を閉ざしており、営業時間は確認できませんでした。周辺は小集落となっていますが、廃屋となり朽ち果てつつある民家も見られます。

駅の東側を流れる厚狭川を挟んだ対岸に国道316号線が通っており、こちらの通行量が多いことから、車の音はよく聞こえます。湯ノ峠駅からは駅の北側に橋が架かっているため、国道側からのアプローチは比較的容易です。

乗り場

番線表示は確認できませんでした。

駅名の由来

文字通り、温泉が湧出する峠であることからきたと思われます。

歴史

国有化後に設置された駅です。

周辺の見どころ

湯の峠温泉【未訪】

駅から南へ、徒歩6分。林の中にある静かな温泉で、一軒宿があります。

【美祢線】 厚狭湯ノ峠厚保四郎ヶ原南大嶺美祢重安於福渋木長門湯本板持長門市

2011年10月11日

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