水島臨海鉄道

倉敷市南部の水島工業地帯における産業輸送を担う、第三セクター企業です。本社は水島本線栄駅近くにあります。

かつて倉敷市が直接運営していた鉄道路線の受け皿として、倉敷市および国鉄を筆頭株主として1970年に設立され、同年4月1日に市営鉄道の全線を譲受しました。国鉄の基幹路線と、重化学工業地帯を形成する工業都市の間で旅客と貨物を結ぶ役割を担っていますが、これは日本で唯一の形態といえます。鉄道路線は、倉敷市-倉敷貨物ターミナルの水島本線(11.2km)、水島-東水島の港東線(3.6km)、三菱自工前-西埠頭の西埠頭線(0.8km)から成り、水島本線の倉敷市-水島自工前で旅客営業を行っています。

(2010年8月22日)

【URL】 http://www.mizurin.co.jp/

★1994年2月28日、水島自工前にて完乗。2007年8月5日、球場前にて全駅乗降。全駅の写真を掲載しています。

水島本線

JR倉敷駅に近接する倉敷市から、水島、三菱自工前を経て倉敷貨物ターミナルにいたる11.2kmの路線です。このうち旅客営業が行われているのは、倉敷市-三菱自工前の10.4kmです。全線非電化単線で、ディーゼルカーが行き来しており、全線が各駅停車となっています。

倉敷市は、JR倉敷駅とは分かれており、JRから乗り換える旅客は南側のペデストリアンデッキから連絡通路を経ていったん地上に降り、独自の駅舎を持つ水島臨海鉄道の駅に移ることになります。倉敷市駅の西側で、JR山陽本線との連絡線と合流、左に分かれたところに球場前があります。ここから線路は南下、倉敷市街地にある西富井は高架駅になっており、最初の交換可能駅でもあります。この西富井に限らず、長大編成の貨物列車が行き違いを行うこともあって、ポイントとポイントの間の距離が長く取られているのが特徴です。福井、浦田と郊外の駅を抜け、弥生から産業都市・水島の市街地に入り、碁盤目状の街路が形成されている中を高架で進みます。水島は倉敷市と並ぶ数少ない有人駅で、ラッシュ時をのぞいてほとんどの乗客はここで下車、わずかの鉄道ファンのみを乗せてディーゼルカーは工場の中を走り、片面ホームのみの水島自工前に到着します。

戦時中水島地域に展開していた三菱重工業の専用線が、1948年8月に地方鉄道に転換されたことによります。当時の事業主体は水島工業都市開発でしたが、経営難などにより倉敷市に譲受され、さらに第三セクターの水島臨海鉄道に移管されています。

(2010年8月22日)

駅一覧

倉敷市球場前西富井福井浦田弥生常盤水島三菱自工前

乗車履歴

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