眺望のよい区間を抜けて
茂辺地の前後で、道南いさりび鉄道線の列車は、対岸に函館山を望みながら走ります。この区間の車窓は同線の中で白眉といってよいものですが、平行する国道228号線を走る路線バスから眺めたほうが、より雄大に見えたりします。葛登支岬をぐるりとめぐってトンネルを抜けると、渡島当別駅になります。
相対式ホーム2面2線
相対式ホーム2面2線から成り、両ホームの間は五稜郭方にある跨線橋で連絡しています。貨物列車の待避を行う想定にしている駅は2面3線にしていますが、やはり2面2線の場合はそれほど無理がないのでしょう、ホームは列車を待っていても特に問題がない程度の幅が確保されています。
駅の西側は鉄道資材置き場に
上り（函館方面）ホームの西側にあるスペースには、枕木など種々の鉄道資材が積み上げられていました。
出口は郵便局を通って
下り（木古内方面）ホームの階段を降りて外に出ることになりますが、ここで渡島当別郵便局の局舎内を通ることになります。駅舎が郵便局との合築になっている駅はほかにもありますが、ここではもともと通路（および狭い待合室）以外の駅舎機能がなく、郵便局でも簡易委託業務などは行っておらず、従って単なる通路として使われてのみとなります。こういうケースは、類例を知りません。
通路は修道院を模しています
駅近くにトラピスト修道院があるためか、通路も修道院を模したつくりになっており、ゴシック風の天井、マリア像など、工夫がなされています。通路にあるドリンクの自動販売機も、わざわざ木の色と同じにさせているなど、細かいところまで凝っています。もちろん、この通路は郵便局の営業時間外でも通れます。
ごく小さな待合室あり
通路に椅子が置かれていますが、このほか【写真6】奥の左側にもスペースがあり、ここが実質的に待合室となっているようです。この郵便局は、渡島当別駅の駅本屋跡地を利用して設置され、その一部に待合室を設けたもので、当時のJR北海道函館支社が土地を提供したものです[1]。
駅前はすぐ国道に
駅前にはちょっとしたスペースが設けられており、すぐ国道に面しています。国道沿いに商店が立地しているほか、東側へと集落が形成されています。
乗り場
東側（駅本屋側）から順に、1番線、2番線となります。
- 1.道南いさりび鉄道線下り 木古内方面
- 2.道南いさりび鉄道線上り 上磯、函館方面
駅名の由来
確認中。
歴史
詳細は確認中。
- 1930年10月25日
- 国有鉄道（鉄道省）上磯線・上磯－木古内間が開業し、渡島当別駅開業。
- 1970年12月11日
- この日かぎりで貨物営業廃止。
- 1987年4月1日
- 国鉄の分割民営化に伴い、JR北海道の駅となります。
- 1988年7月11日
- 駅舎改築、渡島当別郵便局オープン。
- 2016年3月26日
- 北海道新幹線新函館北斗開業に伴い、JR江差線・五稜郭－木古内間が道南いさりび鉄道に移管。
周辺の見どころ
男爵資料館【未訪】
駅から北へ、徒歩4分。コメント準備中。
【Link】男爵資料館公式Webサイト
【Map】OpenStreetMap / Google Map / Mapion
トラピスト修道院【未訪】
駅から北西へ、徒歩20分。コメント準備中。
【Link】トラピスト修道院公式Webサイト
【Map】OpenStreetMap / Google Map / Mapion
- 『鉄道ジャーナル』No.264（1988年10月号）鉄道ジャーナル社、108ページ。