道道に平行して
掛澗の西側で国道278号線は線路の南側へ回り込み、変わって内浦湾沿いに走る道道が森の中心街まで平行するようになります。この先は、戦前に「渡島海岸鉄道」によって開通し、戦時中に国鉄線となった区間で、その区間にある最初の駅が尾白内駅です。もっとも、渡島海岸鉄道時代の尾白内駅とは、少し離れています。
掛澗の西側で国道278号線は線路の南側へ回り込み、変わって内浦湾沿いに走る道道が森の中心街まで平行するようになります。この先は、戦前に「渡島海岸鉄道」によって開通し、戦時中に国鉄線となった区間で、その区間にある最初の駅が尾白内駅です。もっとも、渡島海岸鉄道時代の尾白内駅とは、少し離れています。
片面ホームのみの棒線駅ですが、ここも国鉄時代には列車交換が可能でした[1]。駅前後でのレールの屈曲はなく、今となってはその痕跡を見出すのは困難です。
ホーム上には「安全の像」と書かれた門柱のような台座がありましたが、その上に載っていたと思われる像はなくなっていました。どんな像があったのでしょうか。
駅名標にはひらがなで「おしろない」と書かれており、「し」の字に横線2本を書きたくなりました。もちろん落書きなどやってはいけません。
駅舎は貨車を転用したものですが、ここへの出入口はホーム側にのみ設けられています。出入口には引き戸が設けられているほか、小さな軒が付けられていました。色はライトグリーンをベースに白い帯を回したもので、【写真1】を見るとわかるとおり、JR北海道の普通列車と逆の色合いになっています。
いっぽう、ホームの出入口は駅舎の脇に設けられており、駅へ出入りするだけであれば特に必要はありません。
貨車転用駅舎とはいえ、車掌車(ヨ)とは違って比較的大きいため、スペースはゆったり取られています。それでも、機能としては待合室のみで、ポツンと椅子が置かれているだけなので、いささか寂しい印象を与えます。
ホームから出るには、駅舎脇の階段を降りていきます。一見したところ、周囲は低木や草が生い茂っており、あまり見通しはよくありません。
正面から見ると、駅舎はホームと同じ高さにあり、鉄骨で下支えしていることがわかります。カラーリングや窓の配置なども凝っており、単なる廃品再利用にとどまらず、大事に使われている印象を受けます。
駅舎の前にはやや広いスペースがあり、ここに先代の駅舎があったものと思われますが、台座などは確認できませんでした。出入口周辺はちょっとした広場のようになっており、ここからまっすぐ北側へ通路が延びています。
砂原線は疎林に囲まれて走っている区間が長く、ここ尾白内駅の東側もそのような車窓が続きますが、前述の道道沿いには民家が並んでおり、郵便局やコンビニが立地するなど生活感も感じられる一帯で、降りてみるといささか意外な印象を持つかもしれません。
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