石狩平野最西端の駅

銭函

ぜにばこ Zenibako
銭函駅
▲銭函駅駅舎《2003年10月27日撮影》

上りホームには花壇が

銭函駅上りホーム
【写真1】銭函駅上りホーム。《2003年10月27日撮影》

相対式ホーム2面2線と中線、さらに下り線の札幌方に側線を備える駅です。上りホームには、地元老人クラブの手による花壇が整備されていました。

中線は札幌方面の折り返し列車に使用

跨線橋より札幌方を望む
【写真2】跨線橋より札幌方を望む。《2003年10月27日撮影》

中線はかつて長距離列車の運行が多かった時代に待避線として使われたようですが、現在は札幌方面の隣接駅であるほしみ止まりの列車の折り返し線として活用されています。すなわち、一駅だけ回送されて往復していることになります。銭函駅の利用者が、新設のほしみ駅よりも少ないのかどうかはわかりませんが。

なお側線には架線が張られておらず、レールも真っ赤に錆びていました。事業用車などが臨時に入線する程度の利用なのかもしれません。

駅舎は木造で風格あり

上りホームより駅本屋を望む
【写真3】上りホームより駅本屋を望む。《2003年10月27日撮影》

下りホームに面して、立派な木造駅舎を備えています。スレートぶきのマンサード屋根は、開拓時代の北海道を思い起こさせるものですが、実際にはそこまで古いものではなく、おそらく昭和に入ってからのものでしょう。それでも、なかなかの風格を帯びています。

文字どおりの“銭函”が軒下に

下りホーム軒下にさがる“銭函”
【写真4】下りホーム軒下にさがる“銭函”。《2003年10月27日撮影》

北海道で最初に開業した駅の1つで、ニシン漁が盛んだった時代に莫大な利益が得られたことからついた地名を冠しています。このため、下り線(札幌方面)ホームや待合室にはさまざまな文字が書かれた木製の銭函がぶら下がっており、縁起きっぷが売れた当時の雰囲気をも偲ばせます。「駅長事務室」などの表記の残る味わいのある駅舎と相まって、人手の入ったあたたかさを感じます。

駅正面はすっきりしています

銭函駅駅前
【写真5】銭函駅駅前。《2003年10月27日撮影》

駅舎の正面には看板類が出ておらず、すっきりしていて好感が持てます。スマートな駅舎としては、北海道随一ではないでしょうか。「みどりの窓口」が営業しています。

駅前広場にはタクシーが常駐しています。なお、駅舎の東側にはかつての貨物ホームの跡が残っています。駅からほど近いところに海水浴場があるほか、駅の東側には工場が広がっています。

停車列車 [2015年12月現在]

普通列車のみが停車し、快速は通過します。

乗り場

南側(駅本屋と反対側)から順に、1番線、3番線となります。2番線は中線に割り当てられているのでしょうか。

  • 1.函館本線上り 小樽方面
  • 3.函館本線下り 手稲、札幌方面

駅名の由来

確認中。

歴史

道内で最初に開業した駅の一つです。

1880年11月28日
官営鉄道(開拓使煤田開採事務係)により手宮(現在は廃止)-札幌間が開業した際、銭函駅開業。
1889年12月11日
官営幌内鉄道が北海道炭礦鉄道に払い下げられ、同社の駅となります。
1906年10月1日
北海道炭礦鉄道が国有化され、逓信省鉄道作業局の駅となります。
1978年10月1日
この日かぎりで貨物営業廃止。
1987年4月1日
国鉄の分割民営化に伴い、JR北海道の駅となります。

周辺の見どころ

確認中。

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