簡素なホームと待合室のみ
大野地区の北側で、東側に丘陵が近づいているところに設けられているのが、片面ホームと簡素な待合室のみから成る姫川駅です。サイドボードを渡してあるだけのホームで、民営化間際に大量にうまれた新駅に共通する、やっつけ仕事的な観もある駅です。
【写真1】の左側には、1987年に地域医療の拠点として開業しながら、2007年6月に破産、廃院となり全国的に大きなニュースとなった姫川病院の跡がそのまま見えますが、この建物は2010年12月現在もそのままになっています。開業時期を考慮すると、姫川駅はこの病院への通院者を対象として設置されたと推測されますが、そうであるならこの駅の利用者数もそれなりに変化していると思われます。いな、実際の大糸北線の運転本数を考慮すると、現在ではもはや通院需要にさえこたえられているか怪しいものではありますが。
駅周辺にはそれなりに民家はありますが、集落は線路を挟んで国道の反対側にあるため、利用しようにも線路を大回りする必要があります。丘の上にはフォッサマグナミュージアムや糸魚川市営の運動場があるものの、こちらへはそもそも道路がありません。実用的には、ほど近い場所にある自動車学校への利用が可能ですが、これも自動車学校側で送迎バスを用意しているはず。かろうじて、病院跡地の裏側にある温泉ホテルへのアクセスが考えられるくらいでしょうか。