大きなひさしが存在感を示すかつての中核駅

開発

かいほつ Kaihotsu
開発駅
▲開発駅駅舎《2007年9月9日撮影》

かつてはかなり規模の大きい駅

開発駅ホーム(南富山方を望む)
【写真1】開発駅ホーム(南富山方を望む)。左側がかつての行き違い線、右側が貨物線ないし留置線だったものと思われます。《2007年9月9日撮影》

上滝線には、ほぼ全線にわたって主要地方道富山上滝立山線が並行していますが、この主要地方道にいちばん近づくのが開発です。「かいほつ」と読みます。

かつては交換可能駅でしたが、現在は1線を除いて撤去されており、棒線駅となっています。以前も単なる1面2線ではなく、駅外側のスペースを見るかぎりでは貨物を扱う側線などもあった模様で、かなり大きい規模の駅だったものと思われます。駅名標の背が妙に高いのですが、何か訳でもあるのでしょうか。

ホームの待合室は小ぶりながら本格的

開発駅ホーム(岩峅寺方を望む)および待合室
【写真2】開発駅ホーム(岩峅寺方を望む)および待合室。《2007年9月9日撮影》

ホーム上には小ぶりながら古い待合室があり、平瓦ながら瓦葺きの屋根を持つ本格的なものです。

かつては構内踏切で連絡

開発駅ホームへの階段
【写真3】開発駅ホームへの階段。《2007年9月9日撮影》

今では島式ホームの片面のみを使っており、構内踏切も撤去されています。かつての構内踏切とホームの間は階段で行き来します。

改札口も古い面影が

開発駅改札口
【写真4】開発駅改札口。《2007年9月9日撮影》

駅のホームは地鉄の中でもかなり長い部類に入ります。大規模駅だった当時の雰囲気がよく残っていますが、私が下車したときにはホームで何らかの工事が行われるようで、この雰囲気も早晩大きく変わる可能性があります。

ホームから降りると、木のラッチが出迎えてくれます。

駅舎はひさしが大きく貫禄十分

開発駅駅舎内
【写真5】開発駅駅舎内。《2007年9月9日撮影》

駅舎は木造平屋建てのごくオーソドックスなものながら、ひさしが非常に大きいのが特徴です。かなり老朽化しているようで、屋根がやや場当たり的に補修されています。また、玄関から見て裏手に事務所スペースが張り出す形になっています。電車に乗るには、改札から見て横側から入る形になります。例によって無人化されており、出札窓口などは板でふさがれています。

駅からほど近いところに団地があり、それなりの乗降客がある駅です。富山県総合運動公園で大きなイベントなどがある場合は、開発駅前からシャトルバスが発着することがあります。

駅名の由来

開発と書いて「かいほつ」と読ませる地名は、ここ開発周辺のほか、同じ富山市の水橋地区や、高岡市の市街地北部にも見られ、福井県福井市や大野市、岐阜県大垣市などにも存在します。いずれも、江戸時代の新田開発が進められた際に付された地名と思われます。

歴史

富山県営鉄道が南富山-上滝間を開通させた際に設置された駅です。

1921年4月25日
開業。

周辺の見どころ

確認中。

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