銚子を出て500mほど進むと、醤油工場のあいだに分け入るように進んでいき、路線が分岐すると、車両基地のある仲ノ町に到着します。周囲には人家などは見あたらず、工場の脇に設置されているように見え、一見すると貨物駅のように見えますが、れっきとした旅客駅です。銚子電気鉄道の本社もここにあります。
駅窓口では、乗車券類のほか、記念乗車券をはじめとした各種の記念品を販売しており、食べ物の販売まで行っています。駅の待合室はコンパクトで、4人も入ると身動きが取れなくなるうえ、濡れ煎餅の入った箱が山積みになっていたりするため、なんとも窮屈です。駅を訪問する人にはインパクト満点ですが、利用者にやさしい駅とはとうてい思えません。
仲ノ町には車両基地があり、運転の拠点となっていますが、旅客ホームは片面のみで、そのホームも段差が大きく狭いものです。乗務員の交代なども、ここで行われているようです。
駅の南側には側線が広がり、電車が悠然と休んでいます。“日本一小さな電気機関車”と呼ばれるデキ3が留置されており、入場券またはこの駅で乗降できる乗車券類を提示すれば、見学できます。車両ファンにはたまらない空間でしょう。
かつては醤油や原材料の搬出を行っていましたが、貨物列車の運行はありません。
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全線開業時から設置されている駅です。貨物の取扱は1984年に廃止されています。
駅から南へ、徒歩2分。銚子最大の醤油工場であるヤマサ醤油が製造される工程を見学できます。私が訪れたときには、醤油の製造過程説明のビデオを見てから、仕込み樽と瓶詰めを見たのみで、醸造のプロセスに関する部分がほとんど見られなかったのが残念でした。なお、ゲストルーム脇には、1964年まで同社構内で活躍していた、日本国内に現存する最古のディーゼル機関車「オットー」が保存されています。工場内写真撮影禁止。要予約、無料。
(駅周辺には郵便局なし)
2005年5月30日
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