銚子電気鉄道

 千葉県銚子市内で鉄道を運行する企業です(本社:千葉県銚子市)。かつては内野屋工務店が実質的な親会社でしたが、同社は破産しており、現在は銚子市が支援を行っています。

 観音や犬吠で直営の出店を出したり、車両の塗装をカラフルにしてヘッドマークを常設したりするなど、観光客に人気のあるアイデア商法が目立ち、鉄道そのものが銚子の観光資源となっています。しかし、ここでも旅客輸送量の減少は深刻で、老朽化している設備の更新も先延ばしできる状況にはありません。

 その一方で、2004年2月には銚子電鉄社長が、取締役会に無断で会社名義で借金を重ねていたことが明るみになりました。また、銚子電鉄事業全体が黒字決算だったことを受け、自治体による経営補助は2004年度かぎりで打ち切られることが決定しており、先行きは非常に暗くなっています。

(2004年12月29日)

【URL】 http://www.choshi-dentetsu.jp/

★1994年8月2日、外川にて完乗。2005年3月25日、仲ノ町にて全駅乗降。全駅の写真を掲載しています。

銚子電気鉄道線

 銚子から犬吠埼を時計回りに進み、外川にいたる6.4kmの路線です。全線電化(600V)単線で、ワンマン運転が行われています。貨物列車の運転は廃止されています。

 JR銚子駅の片隅に間借りしたような駅が起点です。車両基地のある仲ノ町が近づくと、付近にあるヤマサの醤油工場から、醤油の香りが漂ってきます。自社直営のタイヤキ屋で名高い観音で市街地を抜け、畑作地帯を走っていきます。海鹿島を過ぎると、遠目に浜辺が見えるようになります。灯台最寄り駅の犬吠では、これまた直営の濡れ煎餅が観光客に人気で、ここで乗客の多くが下車します。

 1913年12月28日、銚子遊覧鉄道が銚子―犬吠(現在の犬吠駅とは別、のち廃止)を開業させていますが、営業成績の不振に加え、大正好況によって鉄材が高騰したため、1917年11月20日を最後に廃止されています(強引な廃止には地元住民の反発が激しく、日本最初の廃止反対運動ともいわれます)。このルートの鉄道は、銚子遊覧鉄道の発起人が再び設立した銚子鉄道によって、犬吠―外川を延長したうえで、1923年7月に復活しました。1925年7月に電化され、1948年8月に現社名に変更されています。

(2004年12月29日)

駅一覧

銚子仲ノ町観音本銚子笠上黒生西海鹿島海鹿島君ヶ浜犬吠外川

乗車履歴

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