江ノ島電鉄

 江ノ電のほか、路線バスや不動産業、観光業などを手がけている、小田急グループの企業です(本社:神奈川県藤沢市)。戦後の1949年8月1日には、社名を「江ノ島鎌倉観光」として観光業を中心にしていましたが、1981年9月1日に江ノ島電鉄と社名を変更し、路面走行区間や鎌倉高校前付近の展望で人気のある“江ノ電”を前面に押し出すようになりました。藤沢駅前のビル、江ノ島展望灯台、江ノ島にある「エスカー」などを運営しています。

(2004年12月30日)

【URL】 http://www.enoden.co.jp/

★1992年5月5日、鎌倉にて完乗。2004年9月1日、和田塚にて全駅乗降。全駅の写真を掲載しています。

江ノ島電鉄線

 藤沢から鎌倉までの10kmを走る路線で、“江ノ電”と称されています。全線が単線で、車両は2両単位で運転され、便によっては4両編成となります。

 JR・小田急の藤沢駅から南に離れた、ビルの2階の藤沢駅を出ると、急な下り坂で、鵠沼の閑静な住宅地の中を走っていきます。湘南海岸公園付近から、駅周辺に観光客の姿が見え始め、江ノ島では多くの乗客が入れ替わります。江ノ島を出てから、次の腰越の手前までの1駅区間は併用軌道上を走る、江ノ電のハイライトです。高床式の電車が併用軌道上をゴロゴロと走る姿は、全国的にも極めて珍しいものです。さらに、鎌倉高校前から七里ヶ浜にかけて、南側に相模湾がパノラマ状に広がる光景は、絶景といえましょう。極楽寺の切り通しをトンネルで抜けると、鎌倉大仏の最寄り駅である長谷を通り、ここから再び住宅地の中を進んで、鎌倉へと入っていきます。

 江ノ島電気鉄道によって、1902年9月1日に藤沢―片瀬(現・江ノ島)が開業しました。以後、順次延長開業を重ね、1910年10月30日に、鎌倉市街地の小町(のち廃止)まで開通しています。その後、1911年10月3日には横浜電気に、1921年5月1日には東京電灯に合併していますが、1928年7月1日に、ふたたび江ノ島電気鉄道として分離しています。戦後の1949年3月1日には、国鉄の鎌倉駅に乗り入れる一方、学校裏(廃止)―小町を廃止し、両ターミナルが国鉄と接続するようになりました。

 1970年代になると、自動車による観光が盛んになり、路線廃止が検討された時期もありましたが、ドラマ「俺たちの朝」で江ノ電が舞台とされたことがきっかけに、再び注目を浴びるようになりました。その後も湘南海岸を舞台とした映画やドラマがコンスタントに出ていますが、江ノ電はすでにキースポットの1つとなっています。

(2004年12月30日)

駅一覧

藤沢石上柳小路鵠沼湘南海岸公園江ノ島腰越鎌倉高校前七里ヶ浜稲村ヶ崎極楽寺長谷由比ヶ浜和田塚鎌倉

乗車履歴

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