荒れ地ばかりだった時代はいずこへ

武蔵小杉

むさしこすぎ
Musashikosugi
武蔵小杉駅
武蔵小杉駅北口。2005年3月19日

3線が集合します

武蔵小杉駅南武線上りホーム
写真1武蔵小杉駅南武線上りホーム。2017年11月28日

JR南武線、東急東横線・目黒線およびJR横須賀線・湘南新宿ラインという3線が集合する駅です。もともとJRとしては南武線単独駅でしたが、2010年3月に駅近くを通っていた品鶴線(横須賀線)にホームが設けられ、接続駅となりました。この他に武蔵野貨物線も武蔵小杉駅を通っていますが、全区間が地下にありホームもないため、それとはわかりません。

南武線は相対式2面2線

武蔵小杉駅南武線下りホーム
写真1武蔵小杉駅南武線下りホーム。2010年2月21日

南武線は相対式ホーム2面2線が地平に設けられており、駅直上にある橋上駅舎と階段などで連絡しています。南武線はもともと私鉄上がりということもあって、幅が狭くシンプルな設備の駅が多いのですが、ここ武蔵小杉は早い段階から改良され、あまり旧私鉄らしい雰囲気はありません。

横須賀線は島式1面2線

武蔵小杉駅横須賀線ホーム(両側に相鉄電車)
写真3武蔵小杉駅横須賀線ホーム(両側に相鉄電車)。2020年1月31日

横須賀線・湘南新宿ラインは高架上に島式ホーム1面2線から成ります。ホーム屋根は膜状のもので、このため明るくなっています。

混雑緩和工事の予定

武蔵小杉駅横須賀線ホーム(左手に東海道新幹線)
写真4武蔵小杉駅横須賀線ホーム(左手に東海道新幹線)。2010年5月4日

横須賀線・湘南新宿ラインのホームは、場所によってはかなり狭くなっています。これによって混雑が慢性化していることから、西側に下り線用ホームを新設し、現在の島式ホームを上り専用にすることが発表されました[1]

ホーム監視用の足場

武蔵小杉駅横須賀線ホーム設置の監視用足場
写真5武蔵小杉駅横須賀線ホーム設置の監視用足場。2020年1月31日

ホームは所々見通しが悪くなっている場所があり、このためホーム監視用の足場が置かれていました。

狭く長い連絡通路

武蔵小杉駅乗り換え連絡通路
写真6武蔵小杉駅乗り換え連絡通路。2017年11月28日

南武線と、横須賀線・湘南新宿ラインの両ホームはかなり離れており、このため長い乗り換え連絡通路が設けられています。この連絡通路は所々で傾斜があり、傾いたムービングウォークを進む必要がある部分もあります。設計にかなり無理があるようにも思えます。通路自体も狭いため、朝のラッシュ時にはかなり混雑します。混雑が激しいため、この連絡通路と横須賀線ホームの結節点付近に、川崎市の費用負担で新改札口を設置し、主に東急乗り換えを対象とした改札外乗り継ぎルートの確保が予定されています[2]

連絡通路は、南武線方は下り線ホームにつながっており、上り線との乗り換えには跨線橋を渡ります。

橋上駅舎は国鉄末期に

武蔵小杉駅南武線側駅舎
写真7武蔵小杉駅南武線側駅舎。2017年11月28日

南武線に設けられている橋上駅舎は、国鉄末期の1984年10月より使われているもので、総工費16億5,000万円のうち国鉄が6億6,700万円を、残りを川崎市が負担しています[3]

新南口は利用者急増

写真8武蔵小杉駅新南口改札。2017年11月28日

横須賀線・湘南新宿ラインの南側には、新設された新南口改札がありますが、駅西側一帯に林立するようになったタワーマンションを見るまでもなく、利用者が爆発的に増加したこともあり、朝ラッシュ時には【写真8】の左手前に入場用臨時改札口が置かれ、上り専用エスカレーターが設置されました。

双方向の利用が多い

武蔵小杉駅新南口を西側から見る
写真9武蔵小杉駅新南口を西側から見る。2017年11月28日

新南口は横須賀線・湘南新宿ラインの高架下にあり、西側には駅前広場が整備され、それを取り囲むようにタワーマンションが多数建っています。一方東側には、NEC玉川事業場があり、通勤客が多数利用しています。すなわち、終日双方向の利用が多い駅になっています。

商業施設は東急側に

武蔵小杉駅新南口駅前広場
写真10武蔵小杉駅新南口駅前広場。2010年5月4日

中原区役所の最寄り駅で、駅前のバスターミナルからは周辺各方向へ、路線バス(東急バス、川崎市営バス、川崎鶴見臨港バス)が発着しています。商業施設などは、東急東横線側に多く集まっています。

停車列車 [2020年4月現在]

南武線

快速が停車します。

横須賀線(湘南新宿ライン、相鉄・JR直通線含む)

特急「成田エクスプレス」を含めた全列車が停車します。

乗り場

南武線は北側から順に1番線、2番線となり、横須賀線は東側から順に3番線、4番線となります。

  • 1.南武線上り 川崎方面
  • 2.南武線下り 登戸、立川方面
  • 3.横須賀線下り 横浜、大船方面
  • 4.横須賀線上り 品川、大崎方面

駅名の由来

確認中。

歴史

1927年11月に(旧)「武蔵小杉」と「グラウンド前」の2つの停留場が開設されました。(旧)武蔵小杉は現在の中原区役所付近、グラウンド前は現在の武蔵小杉駅南武線ホームに位置しています。南武鉄道時代はこの両駅が併存していましたが、1944年4月に南武線が国有化された際、グラウンド前に武蔵小杉駅を統合し、駅名を「武蔵小杉」としています。なおこの当時には東横線には連絡駅たる武蔵小杉駅はなく、東急との連絡が同一駅で可能となったのは1945年6月のことです。

国鉄時代は大きな変化がありませんでしたが、2010年3月に横須賀線(品鶴線)上にも武蔵小杉駅が設置され、両駅間に長大な連絡通路が設置されました。

略年表(クリックまたはタップで開閉)
1927年(昭和2年)11月1日
向河原-武蔵中原間に、「グラウンド前」「(旧)武蔵小杉」両停留場開設。
1931年(昭和6年)1月30日
グラウンド前駅が仮停車場に変更。
1931年(昭和6年)9月16日
グラウンド前駅が停車場に変更。
1944年(昭和19年)4月1日
南武鉄道の国有化に伴い、国有鉄道(運輸通信省)南武線の駅となります。この際、(旧)武蔵小杉をグラウンド前に統合の上、駅名を「武蔵小杉」に変更。
1984年(昭和59年)10月1日
橋上駅舎供用開始[3]
1987年(昭和62年)4月1日
国鉄の分割民営化に伴い、JR東日本の駅となります。
2010年(平成22年)3月13日
横須賀線(品鶴線)にも駅が設けられます。
2018年(平成30年)4月26日
新南口に入場専用臨時改札が設置されます[4]
2019年(令和元年)10月12日
台風19号による水害のため、新南口が冠水し横須賀線は全線通過[5](15日から順次停車)。
2019年(令和元年)11月30日
相鉄・JR直通線開業。

駅周辺

確認中。

近隣の見どころ

確認中。

  1. 東日本旅客鉄道・横浜支社 プレスリリース「横須賀線武蔵小杉駅の混雑緩和に向けて下りホーム新設工事に着手します (2020年3月26日)。
  2. 川崎市、東日本旅客鉄道・横浜支社 プレスリリース「JR横須賀線武蔵小杉駅及び駅周辺の混雑緩和に向けた取組を進めます (2018年7月17日)。
  3. 『鉄道ジャーナル』No.214(1984年12月号)鉄道ジャーナル社、97ページ。
  4. 東日本旅客鉄道・横浜支社 プレスリリース「武蔵小杉駅の混雑緩和対策を実施します (2018年3月22日)。
  5. 朝日新聞「JR武蔵小杉駅、自動改札機が水没 横須賀線は駅通過(2019年10月13日)。

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