人の流れが絶えることのない駅です
若者の利用が多い、東京有数の一大繁華街を形成している渋谷の玄関駅です。JRの駅としてみると、単に山手線の中間駅であるにすぎず、この駅を始発とする便さえありませんが、利用者の総計は、JR各駅の中で新宿、池袋に次いで全国3位となっており、駅の規模が小さいため、常に混雑しています。
駅の構造は、北西側に山手線ホーム2面、南東側に埼京線および湘南新宿ラインホームが1面、いずれも高架上にあり、東西を結ぶ自由通路が、地平および橋上に2本ずつあります。このうち、北側の地平自由通路の西側がハチ公口、東側が宮益坂口です。また、南側の地平自由通路の西側が西口、東側が東口となっています。このほか、埼京線および湘南新宿ラインの開業後に、新しい出口が南端に設けられました。
改札は6個所あり、ハチ公口のハチ公前広場側と自由通路側(地平、山手線ホーム新宿方)、玉川改札(橋上、外回りホームから井の頭線方面)、中央改札(橋上、山手線ホーム中ほどにあり埼京線および新宿湘南ライン北側、東急東横線連絡)、南改札(地平、南側地平自由通路連絡)、新南改札(橋上、埼京線および新宿湘南ライン南側、ホテルメッツ渋谷直結)となっています。これらの出口と東西通路が複雑に入り組んでいるうえ、階段による上下移動が多く、ややもすると迷いがちになる駅です。「びゅうプラザ」や「みどりの窓口」などはおおむね西口に集中していますが、これは渋谷駅東口が東急の勢力圏となっているためでしょう。
ハチ公口は、渋谷はおろか日本全国でも最も有名といえる待ち合わせスポット「ハチ公像」のある広場に面した出口です。センター街および東急本店通りへ通じる一大ショッピング街で、若者の街と呼ばれる渋谷の中でも特に平均年齢が低いのが、このハチ公口のある駅北西側の一角です。週末にはいつもたいへんな混雑で、ハチ公像を待ち合わせの目印にするのはとても無理でしょう。
ホームも常に混雑しています
西口(場合によっては南口)には東急百貨店西館および南館があり、その前にはバスターミナルが広がっています。井の頭線駅周辺は「渋谷マークシティ」として大変貌を遂げましたが、西口は繁華街というよりは交通拠点といった色合いが濃く、列車やバスの乗り換え、あるいは道玄坂方面へ連なるオフィスビルへの利用者が多く見られます。ハチ公像にかわる定番待ち合わせスポットであるモアイ像は、西口にあります。
新南口は、かつて渋谷貨物駅跡地だった場所に新しく建てられたオフィスビル方面へ通じています。
山手線のホームは2面2線であるうえ狭小なので、いつも人であふれかえっていますが、上下ホームが分離されているため、なんとか混乱せずに済んでいるという印象を受けます。
一方、埼京線および湘南新宿ラインのホームは、貨物駅の跡地を利用しているため、山手線ホームからみると南側に大きくずれています。このため、両者を行き来する際には、橋上改札脇の連絡通路を使うことになりますが(ムービングウォークあり)、センター街を中心とした方面への移動には、かなりの時間がかかります。
東急東横線渋谷駅が地下化されたことに伴い、旧渋谷駅跡地を活用して埼京線および湘南新宿ラインのホームを山手線ホームと並列化し、また山手線ホームを統合することで島式2面4線化し、あわせて東西自由通路が整備されることとなりました。この工事は2026年完成を目標としており、他社と異なり変化の小さかったJR渋谷駅も、大きく代わろうとしています。
歴史
詳細は確認中。
略年表(クリックまたはタップで開閉)
- 1885年(明治18年)3月1日
- 日本鉄道によって品川-新宿-赤羽間開通した際、渋谷駅開業。