大鳥居を出ると京急空港線は再び地上へ出、首都高速横羽線をアンダークロスすると、ほどなく穴守稲荷駅に到着します。終戦後の米軍占領期や羽田空港整備の際に、一時期暫定終着駅となっていたこともありますが、現在ではそのおもかげはありません。
相対式ホーム2面2線から成る地平駅です。駅本屋は下りホームの羽田空港方にあり、上りホームとの間は跨線橋で連絡しています。駅周辺は古くからの住宅街で、ホームのすぐ脇まで家屋が密集していることもあってホーム幅は頼りなく、特に京急蒲田方は非常に狭小になっているため、快特が通過する際には注意が必要です。なお、この跨線橋はかつて橋上駅舎として使われていたものを、駅舎部分を取り壊して改札内部分のみを再活用しているものです。
駅舎は六角形の形状の玄関を備えており、その真正面には穴守稲荷を意識した鳥居がそびえています。駅周辺は鳥居前町として、商店街がずらりと並んでいます。
穴守稲荷駅は、この先で地下に入り、羽田地区に入っていきます。かつて、初代の羽田空港駅があった部分の土地は駐車場に転用されており、天空橋の手前まで続いています。