駒場東大前
こまばとうだいまえ
Komabatodaimae

駒場東大前駅

 島式ホーム1面2線から成る地平駅で、ホームの両端から出口が通じています。傾斜地上に駅が設置されているため、東側は路盤が地平とほぼ同じ高さ、西側は盛り土上にあります。このため、東口には橋上駅舎、西口には地平(ホーム下)に駅舎があります。

 東京大学駒場Iキャンパス(教養学部)のすぐ目の前にあり、東口駅舎の北側は同キャンパス正門前に直結しているため、待ち合わせなどの学生が数多くたむろしています。この橋上駅舎北側の出口には「東大口」という掲示がありますが、東大生の間で特に認知されている気配はありません。

 駅舎の南側からは、線路沿いに渋谷方面へ歩行者通路が長く延びていますが、この通路沿いには商店などはすべて背を向けており、駒場東大前が統合駅であるという履歴をうかがわせます。この通路の南側には“駒下”と呼ばれる小規模な商店街が形成されていますが、特に学生街らしい雰囲気はありません。

 いっぽう西口出口は、駅の南側と北西側を結ぶ道路に面しています。駒場地区には国公私立をまじえた数多くの高校が集中しており、このため朝夕には多数の高校生が行き交っています。いっぽう北側には、駒場野公園や東京大学駒場IIキャンパス(先端研など)があります。

 ホームの南西側には田んぼが見られますが、これは筑波大学附属駒場中学校・高校の実習田で、同校がかつて東京農業専門学校の付属校だったという経緯によるものです。なお、この田んぼの近く、上り線線路脇に見えるコンクリートの塊は、かつての駒場駅ホームの跡です。

乗り場

 確認中。

駅名の由来

 1965年7月、東大前駅と駒場駅を統合する際、両駅名をそのまま継承しています。現在では「東大駒場キャンパスの最寄り駅」というイメージが濃く、統合駅という雰囲気は駅名からは感じにくくなっています。

歴史

 帝都電鉄が開業した1933年8月1日に「東駒場」および「西駒場」の両駅が設置されたのが、現在の駒場東大前駅の前身にあたります。

 まず、第一高等学校の移転に伴い、1935年8月10日に東駒場駅が「一高前」と改称されます。戦後の学制改革によって東大教養学部が設けられると、1951年12月1日に「東大前」と改称されました。

 いっぽうの西駒場駅は、東駒場駅改称後もしばらくはそのままでしたが、1937年に「駒場」と改称しています。

 東大前、駒場の両駅はわずか400mほどしか離れておらず、電車を高速化するうえでネックとなっていたこともあり、1965年7月11日にこの両駅を統合する形で、駒場東大前駅が開業しました。

周辺の見どころ

日本民藝館

 駅西口から北西へ徒歩5分。柳宗悦が1936年に開設した、民衆工芸の収蔵と展示をメインに行う美術館。世界各地の工芸品などを展示しています。入館料1,000円、月休。

【URL】http://www.mingeikan.or.jp/

日本近代文学館

 駅西口から北西へ徒歩7分、駒場公園内にある。日本の近代文学に関する諸資料の収集と展示を行っている。各種図書や原稿、作家の遺品などを見ることができます。観覧料100円、日月4木休。

【URL】http://www.bungakukan.or.jp/

(郵便局は未確認)

2004年8月24日、加筆修正
2006年8月27日、加筆修正

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