橋上駅舎はいかにも窮屈そう

桜上水

さくらじょうすい Sakurajosui
桜上水駅
▲桜上水駅北口《2008年8月16日撮影》

STATION PROFILE

狭い島式ホーム

桜上水駅ホーム
【写真1】桜上水駅ホーム。《2008年8月16日撮影》

笹塚を出て最初に列車の通過待ちが可能になっているのが、ここ桜上水です。急行が停車する駅ですが、緩急接続はあまり行われておらず、むしろ特急の通過待避に用いられることが多い駅です。かつては車両基地が設けられていましたが、現在では若葉台に移転しており、留置線のみが残っているほか、跡地の一部は住宅展示場に転用されています。ただし残っている留置線の本数もまた多く、かなりの数の車両が休んでいるのを見ることができます。

島式ホーム2面4線が地平に設けられています。ホームが細いために長らく地下通路で改札口に至るパターンの駅でしたが、ここもご多分に漏れず橋上駅舎化され、改札口は2階に設けられるようになりました。また、この駅にも待合室を設けてはいますが、待合室部分の脇を通る際に通過列車があると危険を感じるのも事実で、この駅にまで無理に設置する必要があったのか、疑問ではあります。

改札口周辺はいささか貧弱な印象

桜上水駅改札口
【写真2】桜上水駅改札口。《2008年8月16日撮影》

橋上駅舎を出ると正面に京王系列の書店があるほか、南北に出口があります。もともと京王系列の店舗が並んでいた北口にはゆとりがありますが、南口はもともと直接道路に出ていたこともって用地にゆとりがまったくなく、このため階段を何度も折り返してやっと地上に出ることになります。

桜上水駅は、フィーレンデール桁を橋上駅舎で採用した日本初の例として報告されていますが[1]、このため斜材の露出がなくなりすっきりした一方で、素人目にはどことなくチープな印象が拭えません。同時期の橋上駅舎であるつつじヶ丘などと比較してもいかにも安っぽく見えるのは、工法の限界もさることながら、京王線連続立体交差化完成までのつなぎ駅舎ゆえに経済性を優先させたと考えるのは、うがった見方でしょうか。

橋上化前は南北に改札口が

橋上化される前の桜上水駅北口風景
【写真3】橋上化される前の桜上水駅北口風景。《2004年9月30日撮影》

駅のすぐ北側に甲州街道が通っており、そこから1.5車線の道路が南へと通じています。この塘路が京王線を横切る部分は「開かずの踏切」と化しており、ラッシュ時間帯に限らず通過待避などが行われる際には長時間足止めを食らうことになります。

駅の南側には日本大学部分理学部や高校が多く立地しており、下高井戸とともに学生の利用が多い駅でもあります。

停車列車 [2014年5月現在]

急行が停車します。

乗り場

南側から順に、1番線、2番線…となります。

  • 1-2.京王線下り 調布、京王八王子方面
  • 3-4.京王線上り 明大前、新宿方面

駅名の由来

桜上水という駅名は、付近を流れる玉川上水沿いにサクラが植えられたことにちなんで付けられたといわれますが、その玉川上水は現在では暗渠化されています。

歴史

京王電気軌道開業後、車庫が新設されたのに伴い「北沢車庫前」として開業。1933年8月11日には「京王車庫前」、1937年5月1日に現在の駅名に変更されました。

  • 【1926年4月28日】 「北沢車庫前」駅開業。
  • 【1933年8月11日】 駅名を「京王車庫前」に改称。
  • 【1937年5月1日】 駅名を「桜上水」に改称。
  • 【1944年5月31日】 京王電気軌道が東京急行電鉄に合併、同社の駅となります。
  • 【1948年6月1日】 東急から京王帝都電鉄分離発足、同社の駅となります。
  • 【2008年6月22日】 橋上駅舎供用開始。

周辺の見どころ

確認中。


  1. 水上博之ほか「橋上駅舎にフィーレンデール形式を適用した設計」土木学会第64回年次学術講演会(2014年10月6日確認)[PDF]。
2014年10月6日(最終更新)

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