ローカル風情満点の静かな駅

上総鶴舞
かずさつるまい
Kazusatsurumai

上総鶴舞駅

 カーブ上に設置された、単式ホーム1面1線と、これに面する木造駅舎から成る地平駅です。現在では使われなくなった島式ホームの跡が残っており、かつては2面3線だったことがうかがえます。

上総鶴舞駅改札口前

上総鶴舞駅改札口前。《2008年8月3日撮影》

 カーブしているところに駅が設けられているため、広角で見ると駅構内の設備や配線がわかりやすく、望遠でみると列車が動くさまが明確になります。自動販売機の類もいっさいないことから、ドラマやCMのロケに使われることが多く、鉄道ファンがホーム端などで三脚を構える姿をしばしば見かけます。

上総鶴舞駅ホーム

上総鶴舞駅ホーム。五井方を望む。現役なのは右側の1面のみです。《2008年8月3日撮影》

 かつて使われていた島式ホーム上には、かつてこの地に鶴舞発電所があったことを示す石碑があります。この鶴舞火力発電所は小湊鉄道直営のもので、将来の電化を想定して鉄道開業と同時に稼働したものです[1]

 石碑はきれいに清掃されていますが、旧ホーム上に繁茂する樹木や下草のためあまり目立つ存在ではなく、書かれている文字も裸眼では読みにくく、モニュメントとしての効果には疑問符がつきます。なお、島式ホームの用途が廃止されている現在、旧ホーム跡地へ足をはこぶ方法はありません[2]

鶴舞火力発電所の記念碑

旧ホーム跡に建つ鶴舞火力発電所の記念碑。《2008年8月3日撮影》

 小湊鉄道標準仕様の小ぶりな木造駅舎が健在で、駅舎内部に入ると海士有木や上総山田とほぼ同じです。もっとも、こちら上総鶴舞駅の利用者数は少なく、乗降客のかなりが鉄道ファンだったりします。

上総鶴舞駅駅舎内

上総鶴舞駅駅舎内。駅を撮影に訪れる鉄道ファンばかりでした。《2008年8月3日撮影》

 現在使われている唯一のホームには、整地されたところに「関東の駅100選」を記念する石碑が設けられていましたが、そこだけがきれいで、浮いている印象を受けました。それよりも、かつては農作物の搬出に活躍したとみられるスペースがあり、線路側に向かって屋根を短くしている倉庫が印象に残っています。

上総鶴舞駅構内

上総鶴舞駅構内。駅北側の踏切より。左手に見える倉庫の屋根に注目。《2008年8月3日撮影》

 駅前はちょっとした広場と呼べるスペースになっており、送迎の自家用車などが出入りするものと思われますが、肝心の民家がこの駅周辺にはあまり見当たりません。商店などもほとんどなく、ひっそりと静まり返っています。

駅名の由来

 未確認ですが、瑞祥地名でしょうか。

歴史

周辺の見どころ

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その他


2009年6月11日

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