住宅地と夙川公園へのアクセス拠点

夙川

しゅくがわ
Shukugawa
夙川駅
▲夙川駅駅舎《2005年8月9日撮影》
夙川駅北口
【写真1】自動改札機のみの北口。階段を上った先に見える踏切は、甲陽線から神戸本線三宮方面へと通じる渡り線を横断するために設けられています。《2005年8月9日撮影》

神戸本線と甲陽線の分岐駅です。神戸本線の快速急行が停車していましたが、2006年10月28日のダイヤ改正からは特急および通勤特急を含む全列車が停車するようになりました。「夙川」という地名は知らない人にとってはまず読めないもののようで、東京在住の知人に見せると「たこがわ」やら「なぎがわ」やらといった答えがかえってきました。

甲山脇の北山貯水池を水源として大阪湾に注いでいる夙川をまたぐように、神戸線の相対式ホーム2面2線が設けられています。駅本屋は下りホーム中ほどにあり、上下ホームは地下道で連絡しています。また甲陽線は、上りホーム中ほどから垂直に位置する片面ホームが乗り場となっており、神戸本線の上り線とは同一平面乗り換えが可能です。

駅本屋は下りホーム側にありますが、定期券売り場兼サービスセンターは上りホームに設けられています。これの西側に、自動改札機が設置されているのみの出入り口があります。長年にわたって、券売機が設置されず改札機のみがあるという摩訶不思議な出入り口です。

夙川駅ホーム
【写真2】きれいにまっすぐ延びた相対式ホーム。《2005年8月9日撮影》

駅周辺の起伏は大きく、東側は土地が低いために高架、西側は土地が高いために切り通しとなっています。その一方で、ホームはきれいな直線となっており、地形をある程度無視しても直線で路線を敷設していたことがうかがえます。阪神に対抗する高速運転をめざした阪急ならではともいえましょう。

夙川の鯉
【写真3】夙川駅名物の鯉。列車待ちのさほど長くない時間に眺めていると、不思議となごみます。《2005年8月9日撮影》

甲陽線ホームは片面のみですが、ホームの線路と反対側には喫茶「りら」が入っており、軽食などを取ることができます。列車の待ち時間を活用するというよりは、人との待ち合わせや時間調整などに好適なスポットといえましょう。

また、甲陽線と神戸本線上りホームのちょうど接点付近には、小さな池が設けられており、鯉が泳いでいます。太鼓橋、カエルや信楽狸の置物といった定番オブジェとともに、のんびりと鯉がたゆたうさまは、列車待ちの乗客の目をなごませており、夙川駅の名物として定着しています。かつては、駅員によるコメントが定期的に掲示されていたのですが、現在はなくなってしまったのが寂しいところです。

夙川公園

【写真4】夙川駅の北側から上り線ホームを撮影。松と桜がずらりと並ぶさまは壮観です。《2005年8月9日撮影》

かつては駅舎に隣接して“駅ビル”があり、飲食店が入居していましたが――駅改札や駅事務所などとはまったく連絡しておらず、いったん駅前広場に出ないと駅との行き来ができないのに「駅ビル」というのは感心できませんでしたが――、阪神・淡路大震災で倒壊して以降立て直されることなく、駅舎が単独で復旧されています。駅正面右手からは二方向へ跨線橋が延び、うち南側は、駅正面のショッピングプラザ兼高層マンションである「夙川グリーンタウン」に直結しています。

駅のすぐ近くには大小の商店が並ぶものの、駅周辺は基本的に住宅地となっており、特に夙川の右岸には、閑静な住宅地が広がっています。

駅を南北に貫いている夙川は、桜の名所として知られています。阪急夙川駅から北側は、川沿いに公園が整備されており、苦楽園口駅北側の銀水橋まで、北側にある甲山を背景として、松と桜がトンネルをつくるように並びます。桜の季節になると多くの花見客で賑わい、酒盛りをする人も多く見られます。

夙川の水質汚濁は一時期深刻な状況で、昭和末期には洗剤の白い泡が水面を恒常的に覆っていましたが、上流の下水道が整備されたのにともない、水質は急速に回復し、カルガモが泳ぐ姿なども見られます[1]

なお、夙川駅の南東側に、JR西日本が新駅「さくら夙川」を設置、利用客の転移が考えられます。

停車列車 [2013年12月現在]

特急以下、全列車が停車します。

乗り場

確認中。

駅名の由来

夙川という地名そのものはなく、駅を通る川の名前から付けられた駅です。夙川という河川名の詳細については未確認ですが、「夙」の文字から、神社に隷属する夙村がこの地域にあったことがうかがえます。なお、夙川という名称の由来を推測させる旧地名として、森具(森は「守」が転訛したものか)があります(現在は交差点名およびバス停名にのみ残っています)。

歴史

1920年7月、阪急神戸線が開通した際に設置されました。1924年10月1日には甲陽線が開通し、乗換駅となっています。

周辺の見どころ

駅の北側に広がる甲山から苦楽園にかけてのスポットは、夙川駅からバスでアクセスするほうが便利なケースもありますが、これらは苦楽園口または甲陽園の各駅にて紹介します。

夙川公園

駅の南北を走る夙川沿いに整備された公園で、北は銀水橋、南は臨港線にまでいたる、約4キロにわたる長い公園です。ほぼ全体にわたって松と桜が植えられており、夏でも涼しく、散策に好適な空間となっています。

なお、2005年8月現在、甲陽線の苦楽園口以北の地下化が計画されており、この際に、苦楽園口以北の松および桜が大量に伐採される予定となっています。これが計画どおり実行されると、桜の名所として知られている夙川公園の実質的なエリアは大きく縮小されることになります。沿線住民の反対運動が続いており、計画が実施に移されるかどうかは流動的。

片鉾池

駅から南へ直進し、夙川郵便局の裏手、徒歩5分。駅からやや低くなっている地域の湧水でできた池で、その周囲には夙川公園と一体化したプロムナードが整備されています。

かつて、阪神電気鉄道が整備した遊園地である香櫨園は、この片鉾池およびその西側の住宅地を含む一帯であり、当時から池の周囲に公園が整備されていたものと思われますが、現在では遊園地の痕跡はありません。また、片鉾池周辺には「香櫨園」という地名はまったく残っておらず、阪神香櫨園駅およびその南側を指す呼称に転じています。

夙川カトリック教会

駅から西へ、徒歩4分。ネオゴシック様式の壮麗な聖堂で、ステンドグラスが美しい。現在の建物は、震災で倒壊したのちに再建されたものです。礼拝以外での一般公開は行われていませんが、夙川という街のシンボル的な存在になっています。

その他


  1. 西宮市市政ニュースWEBダイジェスト版 2005年3月15日

【神戸本線】 梅田中津十三神崎川園田塚口武庫之荘西宮北口夙川芦屋川岡本御影六甲王子公園春日野道神戸三宮

【甲陽線】 夙川苦楽園口甲陽園

2003年10月13日
2005年9月1日、写真を追加の上加筆修正

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