天王寺
てんのうじ
Tennoji

天王寺駅

 関西本線・大阪環状線・阪和線のほか、地下鉄や阪堺電軌なども乗り入れるミナミの一大ターミナルです。ただし、商業地域としての中心部は完全に難波へ移っており、また関西本線や阪和線の電車の多くが大阪駅方面へ直通したこともあり、かつてに比べてその比重が低下している印象は否めません。

 JR天王寺駅は、天王寺公園の南東角正面に設けられている橋上駅で、メインコンコースは2階にあります。中央改札は地下鉄から近鉄への乗り継ぎルートにもなっているほか、改札口そのものが待ち合わせ場所の定番になっていることもあり、常に雑踏であふれています。

 改札を入ると、左側に頭端式ホームが見えますが、これは阪和線の乗り場です。阪和線は戦前、私鉄の阪和電気鉄道によって運営された路線で、この天王寺が始発駅だったため、他の路線とは乗り場の位置が異なっています。上野駅で、地平頭端式と高架島式が混在しているのと似ています。ただし天王寺駅の東側には、阪和線から大阪環状線へ合流できる短絡線が設けられており、現在では阪和線から直接西九条方面へ向かう列車が多く運転されています。

阪和線乗り場

頭端式の阪和線乗り場。《2005年8月6日撮影》

 いっぽう関西本線および大阪環状線の電車は、切り通しの中にはいった半地下ホームから発着します。各ホームの間は、中央コンコースからつながっている通路で連絡しているほか、東側にある跨線橋でも連絡しています。この跨線橋は阪和線乗り場のうち最も南側にある単式ホーム(上掲写真の降車専用ホーム)と直結しているほか、そのいちばん南側には東口出口が設けられています(近鉄への乗り換えはこちらが便利)。またこの跨線橋には多数の飲食店が入っており、特に立ち食いうどんのスタンドはいつも賑わっています。

 天王寺駅は、「ステーションプラザ天王寺」「天王寺Mio」という2つの駅ビルと直結しています。かつては南海の支線が天下茶屋から乗り入れており、国鉄と共同使用していましたが、1993年3月末かぎりで廃止されています。

乗り場

 上述のとおり、天王寺駅は高架の頭端式ホーム(1~9番線)、地平の島式ホーム(11~18番線)に分かれています。1番線から9番線まではいずれも阪和線(紀勢本線および関西空港線直通を含む)です。詳細は確認中。

駅名の由来

 コメント準備中。

歴史

 1889年5月、大阪鉄道が柏原-湊町(現、JR難波)を開通させた際に設置されたのが最初です(当時の中間駅は、八尾、平野、天王寺の3駅でした)。1895年5月28日には天王寺-玉造も開業。10月17日には梅田まで開通し、キタとミナミの両拠点を結ぶ交通の要衝としての地位を確保しました。1907年10月1日には、大阪鉄道を継承した関西鉄道が国有化され、官鉄の駅となります。

 これとは別に、1929年に阪和電気鉄道が阪和天王寺駅を開設、官鉄天王寺駅の北側にターミナルを置きました。阪和電気鉄道は1940年12月1日に南海に合併、これとあわせて南海天王寺駅と改称し、さらに1944年5月1日には国有化され、官鉄の天王寺駅に併合されています。

 天王寺駅から西側へ向かうのは関西本線のみという状況が長く続きましたが、1961年4月25日に天王寺-西九条が開通し、これによって大阪環状線が完成して環状運転を開始しました。

周辺の見どころ

 コメント準備中。

その他

《乗り換え》大阪市-御堂筋線ほか、近鉄-南大阪線:大阪阿部野橋阪堺電気軌道-上町線:天王寺駅前

2007年6月9日、写真を追加のうえ加筆修正

↑ このページの先頭へ ↑

ご意見、ご感想などは、脇坂健までお願いいたします。
Copyright ©1999-2008 Wakisaka Ken. All Rights Reserved.