上屋支柱には古レールが踊る
東海道本線は、神崎川を渡って吹田市から大阪市に入ると、ほどなく東淀川駅に到着します。
島式ホーム2面4線から成り、他の普通列車のみが停車する駅と同様、内側のみが使われています。ホームの支柱は古レールを用いたもので、曲線美がホーム上に踊っているように見えます。
東海道本線は、神崎川を渡って吹田市から大阪市に入ると、ほどなく東淀川駅に到着します。
島式ホーム2面4線から成り、他の普通列車のみが停車する駅と同様、内側のみが使われています。ホームの支柱は古レールを用いたもので、曲線美がホーム上に踊っているように見えます。
両ホームの米原方に階段があり、ここを下ると東西を結ぶ地下通路になります。
この地下通路の中には柵が通っており、柵の向こう側は地下通路の空間を利用した自由通路になっています。もともと、あまり広くもない地下通路の半分を仕切っていること自体にいささか無理がありますが、これは後述するように、駅前後の踏切が“開かずの踏切”と化しているための苦肉の策です。
出口は東口と西口にあります。地下通路に下りて右手に進むと、東口改札口があります。改札口の手前右側には通路が延びていますが、これは2つのホームとエレベータで行き来するための通路で、線路南側にある通路からホームの上側へとつながっています。もっとも、地下通路に比べるとかなりの大回りになっており、とりあえず形だけでもバリアフリー対応ということにしておいた、と思われてもいたしかないような気もします。
東口駅舎は木造モルタル平屋建、ほぼ直線のみですべての部分が構成され、一部が屈曲した特徴ある建物です。待合室と呼べるスペースはありませんが、「みどりの窓口」が営業しており、出口が2方向に向いています。
駅前には駐輪場が設けられており、駅前広場とはいえないものの小スペースがあり、駅前の道路はかなりゆったりと広くなっています。
一方の西口駅舎も木造モルタル平屋建ですが、こちらは比較的シンプルな造形に思えるものの、ホーム側からみると角の部分に微妙な変化を持たせており、意外に見ていて楽しい建物です。
西口は無人化されており、自動券売機と自動改札機が置かれているのみです。また西口からはエレベータへつながっていません。駅前には雑居ビルが並び、飲食店などが多く立地しています。
東口、西口とも、その造形から駅開業当時のものがそのまま使われていると思われます。スパニッシュスタイルを簡略化したようなデザインで、オレンジ色に近い明るい瓦が、軽快な印象を与えます。いっぽうで、国鉄の分割民営化から30年近くが経過しても、今なお駅名表示に国鉄書体を用い、JRのロゴや表記が皆無というのも、大都市圏の駅としてはほかに例がないでしょう。東海道新幹線が開業した際に、すぐ近くに新大阪駅ができたことから、廃止の話もあったようですが、JRも新大阪駅に統合することを検討していたのでしょうか。
そんな、時代が止まったような印象を与える東淀川駅も、駅舎そのものの老朽化に加え、両側の出口からの通路が非常に狭く、現状では根本的なバリアフリー化も難しいことから、2018年末ごろをめどに橋上駅舎化し、あわせて駅に近接する踏切も廃止されることとなりました[1]。
その踏切のうち、駅から米原方すぐに隣接する踏切は、南半分が「北宮原第1踏切」(【写真9】手前)北半分が「北宮原第2踏切」(【写真9】奥)と、2つに分かれ、それぞれに踏切小屋があり、踏切警手が誘導にあたっています。これは、踏切の横断長が長いと、移動できる時間帯が短くなるため、あえて2つに分けたものと思われます。それでも“開かずの踏切”であることに代わりはありません。
このような駅の大改造は、新大阪へ乗り入れる予定の、おおさか東線延伸に伴うものとみるのがよさそうですが、おおさか東線に東淀川駅の乗り場が設置されるという報はまだ出ていないようです。
普通列車のみが停車します。
南側から順に、1番線、2番線…となります。
確認中。
当初から旅客のみの取扱いでした。
確認中。