紀州鉄道の終着駅です。
民家の中に埋もれるようにひっそりと存在しており、道路に面した駅舎には、駅名を示すものは何も出ていません(かつては「西御坊駅」という表札がかかっていましたが)。踏切脇にある駅舎入口を見ても、おそらく西側からは、それが駅であると言われなければそうだと認識できないでしょう。
駅もホームも茶色一色となっており、駅舎はかなり老朽化していますが、現在も午前中のみ駅員が配置されており、乗車券類が販売されています。ホームは1面1線のみで、短いホームには1両の列車が停まるとそれだけでいっぱいになります。
周辺の民家もかなりひなびたものが多く、駅がすんなり町並みに溶けこんでいます。駅から東にほど近く、御坊の町の名の由来となった、西本願寺日高別院があります。
以前は、ここからさらに0.7km先の日高川駅まで列車が走っていましたが、1989年3月末かぎりで廃止されました。また、西側の大和紡績工場へ専用線がのびており貨物列車が運行されていたものの、貨物営業が1984年2月10日に廃止されたことを受け、同年6月に廃線となっています。