素朴な味わいを感じさせる駅

山の街
やまのまち
Yamanomachi

山の街駅

 北鈴蘭台と同様、鈴蘭台エリアの北側に位置する新興住宅地の玄関駅として利用客の多いのが、山の街駅です。山の街とは何ともストレートな駅名で、神鉄各駅のうちこの名称があてはまるものはほかにもたくさんあるのですが、いかにも新興住宅地でございますといった感じのネーミングに比べると、インパクトが大きいのも確かです。

 隣接する北鈴蘭台とは対照的に、山小屋を思わせる古典的な木造駅舎ががんばっています。早朝と深夜を除いて駅員が業務を行っているほか、駅舎前の売店では企画乗車券が発売されています。ホームは対向式で2面2線から成り、上下ホームは構内踏切で連絡しています。このように記すと、なんとも鄙びた駅に感じられますが、実際には数多くの利用者がおり、北鈴蘭台と同様、乗換駅でも拠点駅でもないにもかかわらず、特快速までの全列車が停車します。

 駅前は、踏切を横断する道路にすぐに接する形になっており、多数の乗客が出入りする駅の玄関として、狭隘という印象が否めません。戦前からの生き残りと思われる老駅舎と、それを支えるように建つ売店のタッグは好ましいものですが、早晩の駅前整備は避けられないでしょう。なお、これとは別に、上りホームの中央湊川寄りに、自動改札機が設置されているのみの出入り口が設けられています。

山の街駅構内踏切

構内踏切や古いホームなど、山の街駅は時代を感じさせる装置がたくさんあります。《2005年7月16日撮影》

 駅周辺は、新興住宅地の常として、コープ(生協)や個人商店が駅前に、それを囲むように分譲住宅が並ぶという恰好になっています。ただし、駅にほど近いところに空き店舗が数箇所見られたのが気にかかりました。

駅名の由来

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歴史

 神戸有馬電気鉄道が湊川-電鉄有馬(現・有馬温泉)を開通させた際に開業した駅です。

周辺の見どころ

やきもち地蔵【未訪】

 駅から北東へ、徒歩10分。やきもち地蔵の名は、餅を焼いて供えたことにちなむもので、嫉妬とはべつだん関係ありません。素朴な地蔵信仰に支えられており、夏の地蔵盆のときには大いに賑わいます。駅前には、お供え用の焼き餅を売る店が並んでいます。

【神戸山の街郵便局】駅から北へ、徒歩3分。未訪。

2005年7月22日

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