北陸新幹線(長野新幹線)が開通する際、小海線と交差する位置に佐久地方の玄関駅として設置された駅です。隣接する岩村田、中佐都の両駅とは1kmも離れておらず、もともと駅間距離の短い小海線に、さらに駅が増えたことになります。
小海線は高架、新幹線は地平で、先に開通していた小海線のほうが高架化されるという駅です。これは、新幹線が急勾配を避けるという意味があったものと思われます。駅事務室や改札といった機能は2階にあるため、小海線からみると高架駅、新幹線から見ると橋上駅ですが、実際には小海線乗り場は無人で改札口がないという簡素なものであるいっぽう、新幹線乗り場には「みどりの窓口」などのほかに隣接して商店が入居しています。実質的には、新幹線の駅に小海線がくっついているという形になっています。
新幹線と小海線の乗り場は完全に分離されており、新幹線から小海線に乗り換える際には、いったん改札口を出る必要があります。このため、営業キロ100km未満など、営業制度上は本来途中下車ができない乗車券を所持している場合でも、出場の際に自動改札機に通した切符がそのまま出てきます。
出口は、新幹線の南北に設けられています。メインとなっている南側は「蓼科口」といい、北側は「浅間口」といいます。いずれの駅前にも広大な駐車場が用意されており、自動車による移動が発達している地域に設けられた駅らしい構造になっています。蓼科口には「プラザ佐久」が入っており、佐久平温泉をはじめホテルやレストラン、観光案内所があります。蓼科口駅舎にはステンドグラスが多用されており、これは旧中込学校をモチーフにしたものとのこと(旧中込学校の最寄り駅は滑津駅)。
新幹線の乗り場は小海線とは分離されています。新幹線の乗り場としてはやや小ぶりで、軽井沢駅とよく似たスタイルになっており、改札の脇に「みどりの窓口」があります。
新幹線ホームは地平上の相対式2面2線で、待避設備はありません。ホームゲートが設置されており、ホームの支柱などはライトグリーンで統一されています。
いっぽう、小海線の乗り場は、新幹線の乗り場の北側にある通路を西へと進んだ先に設けられています。前述のとおり無人で、ベンチが置いてあるのみです。ホームは高架上にあるため、扉で仕切られています。こちらの通路はダークグリーンがベースカラーになっています。
ホームは高架上の片面1線のみというシンプルなもので、ホーム上には何もありません。通路への出口付近のみに屋根があります。
小海線のホームは新幹線をオーバークロスしており、その様子はホーム上からもよくわかります。駅の西側は吹きさらしになっているため、眺望がよい駅ではあります。
駅が設置された当初は、岩村田地区の市街地から少し離れていることもあり、田園地帯の中に降ってわいたような存在だった佐久平駅も、さまざまな大型商業施設やマンションなどの立地に伴い、駅をめぐる風景は大きく変わっています。蓼科口側に大型店舗、浅間口側にマンションが目立ちます。
乗り場
長野新幹線は、北側から順に、1番線、2番線となります。小海線には番線表示はありません。
- 1.長野新幹線 高崎方面
- 2.長野新幹線 長野方面
- 小海線
駅名の由来
佐久盆地全体を指す広域名称から取られた駅名です。
歴史
北陸新幹線の高崎-長野が開通した際に設置された駅です。新幹線開通前は小海線には駅はなく、新幹線と在来線の連絡駅として設けられたという側面があります。
- 【1997年10月1日】 開業。
周辺の見どころ
確認中。