複線であるJR筑豊本線の脇も、こちらも負けじと複線を備えた伊田線のディーゼルカーは、切り通しを抜けると築堤上に出て、筑豊本線から少し分かれたところで、相対式ホーム2面2線から成る南直方御殿口駅に到着します。
出口は南東側にあり、駅前には小さなロータリーが設けられ、自家用車での送迎も可能になっています。新しい駅であるせいか、階段のほかにスロープも整備されています。上り(直方方面行き)ホームとの間は構内踏切で連絡しています。
上下ホームにはそれぞれ小屋根のある待合スペースが設置されているだけで、駅舎はありません。この屋根は長崎街道をイメージしたものとのことですが[1]、どちらかといえば城下町であった直方のかつての中心を示すように見えます。
駅からは福岡法務局直方支局がすぐ脇にあるほか、官公庁が多く立地しています。商業地域から少し離れた静かな一角といえます。
番線表示はありません。
「御殿口」は、旧城下町である直方の武家屋敷街と商人街の境界がこの近くにあったことから取ったものと思われます。
2001年3月に設けられた新しい駅です。
なお、戦前には筑豊本線と伊田線の分岐点に、信号所が設置されていました。この信号所は直方から1.3kmのところにあり、これから推測すると現在の南直方御殿口駅より200mほど南側にあったようです。開設当初は筑豊本線所属、のちに伊田線所属となり、1935年10月1日かぎりで廃止されています。
確認中。
ホームの待合室は「長崎街道」をイメージした設計になっています(http://www.heichiku.net/p/modules/stations2/index.php?id=2)とあります。この駅には待合室と呼べるものはありませんが、ホーム上の小屋根を指しているのでしょう。
2008年11月19日
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