広い敷地に長大な島式ホームが孤独にたたずむ

池尻
いけじり
Ikejiri

池尻駅

 島式ホーム1面2線から成る地平駅で、夜明方にある構内踏切で駅の西側に通じています。かつては石炭輸送の拠点として多数の貨物列車をさばいていたこともあって、ホームは非常に長く、比較対象がないためはっきりしませんが、10両程度は停まれそうに見えました。もっとも、短編成のワンマン列車が運行されている現在、ホームの北側は無用の長物となっており、雑草が繁茂しかなり荒れています。

 かつては多くの側線があり、周辺の炭鉱へも多数の専用線が敷設されていたとのことですが、現在ではすべて撤去されており、一部は畑になっています。

池尻駅ホームより夜明方を望む

池尻駅ホームより夜明方を望む。ホームの端のほうは雑草が生い茂り、かつての構内も大部分は整地されています。《2008年11月3日撮影》

 駅舎も撤去されており、一部の土台が残るのみです。かつては駅員が手入れしていたであろう、荒れ果てた池の跡と灯籠が、今となっては痛々しさを喚起します。貨物ホーム跡もあります。

駅入口

駅入口。右手フェンスにあった時刻表と運賃表が、この駅における案内のすべてです。荒れ果てた庭の跡と灯籠が、かつて有人駅だったことを物語ります。《2008年11月3日撮影》

 線路に面したフェンス上に時刻表と運賃表が掲示されていますが、これ以外の案内は皆無で、駅名の表示もホーム上の駅名標のみと、ここに駅があることをアピールすることさえ放棄してしまっているようです。しかも、2つある駅名標のうち構内踏切に近いものは、頭部がなくなっていました。さらに、ホーム上にも待合室がないどころかベンチさえなく、ホーム上のごく簡素な小屋根が旅客サービスのすべて。ないないづくし状態になってしまっています。

かつて駅舎があったと思われる場所

かつて駅舎があったと思われる場所。写真中央奥に、建物の土台が残っていました。《2008年11月3日撮影》

 駅前には民家が並ぶのみで商店などありませんが、すぐ近くを走る道路の通行量は多い。また、出口と反対側にあたる東側にも一戸建ての住宅が密集しています。ざっと駅周辺を歩いたところ、駅勢人口はけっこう多いようですが、駅の設備が上記のごとくではあまり近寄りたいとも思わないのが道理で、広大な敷地を持つ駅がエアポケットと化しています。駅舎は比較的最近まで残っていたようですが、へたに老朽化した駅舎があっては、かえって不気味さが増すだけだったのかもしれません。

停車列車 [2008年11月現在]

 朝の上りに1本設定されている快速は停車しません。

乗り場

 番線表示はありません。

駅名の由来

 確認中。

歴史

周辺の見どころ

 特になし。

2008年11月30日

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