小倉北区と小倉南区のちょうど境に位置する駅で、日田彦山線の分岐駅でもあります。日田彦山線の列車も、すべて日豊本線経由で小倉まで乗り入れていますが、城野でまとまった時間停車して日豊本線の列車を待つ便もあります。
地平駅で、駅舎は北東側に木造平屋建てのものが使われています。乗降客の数からみると、今となっては手狭な印象を拭えませんが、コンパクトな駅ならではの温かみのようなものを残しています。政令指定都市の中心部にほど近い住宅地の玄関駅としては、人のかおりを感じやすい駅である、というのは言い過ぎでしょうか。
自動改札機が導入されています。駅舎の屋根の上には塔のようなものが付いていますが、時計は設置されておらず、やや間抜けではあります。寄棟屋根の下にもうひとつ屋根を重ねるオーソドックスなタイプですが、これがポップな駅名表示と意外にもマッチしています。ただし、背後に控えるパチンコ店の巨大な建物がどうにも邪魔で、これがバランスを損ねています。
3面5線から成り、駅本屋と接する片面ホーム1面と、これと跨線橋およびエレベータ連絡通路で連絡している島式ホーム2面から成ります。周囲の市街化を考えると橋上駅舎化されていることが多く、どうしてこの駅が地平駅のまま残っているのかとも思いますが、一応バリアフリーにも対応しているため当面はこのままと思われます。
コンパクトな駅前広場からほど近いところに国道10号線が通っており、その向かい側には自衛隊城野分屯地があります。駅周辺には城野団地をはじめ団地が多く、小倉南高校も近いため、乗降客はかなり多くにぎやかな駅です。なお、モノレール城野駅は700mほどの距離にありますが、JR城野駅の改札口がモノレールのある西側とは反対方向を向いているため、あまり乗り換えの便はよくありません。
停車列車 [2017年5月現在]
快速が停車します。
駅本屋側(北東側)から順に、1番線、2番線…となります。
歴史
現在の日豊本線が開通した当時からの駅です。
- 1915年4月1日
- 九州鉄道によって小倉-行事(行橋の手前、のち廃止)間が開業した際、城野駅開業。
- 1907年7月1日
- 九州鉄道が国有化されます。
- 1956年11月19日
- 城野-石田間が開業し、日田線の列車が乗り入れます。
- 1963年9月30日
- この日かぎりで貨物営業廃止。
- 1987年3月11日
- 地域コミュニティセンターに利用可能な待合室を持つ構造に改築[1]。
- 1987年4月1日
- 国鉄の分割民営化に伴い、JR九州の駅となります。
- 2014年12月6日
- 新駅舎および南北自由通路供用開始[2]。
- 『鉄道ジャーナル』No.247(1987年6月号)鉄道ジャーナル社、105ページ。
- 北九州市建設局・JR九州プレスリリース「JR城野駅新駅舎等の完成について」[PDF] (2014年11月26日)。