地味だが絵になる終着駅
琴電琴平
ことでんことひら Kotodenkotohira
金比羅宮への参拝輸送を目的として敷設された現在の琴電琴平線は、JR琴平駅よりも金比羅宮に少し近いところに駅を設けています。高松方面からの線路は、本来であればそのままJR琴平駅に土讃線と垂直方向に付くのが妥当でしょうが、あえてJR琴平駅の北側を迂回して土讃線を超えて西側に入り、ここに駅を設けており、参詣鉄道としての優位性を図ったロケーションになっているといえます。
その琴電琴平駅ですが、現在の駅舎は1988年5月26日に改築されたもので、鉄骨二階建て瓦葺き。壁面には擬石を配しており、神社というよりは中国の道教寺院にもつながるような形状の屋根が異彩を放っています。均整がとれてはいるもののいささか重い印象を与え、またはるかに古いJR琴平駅にくらべてかなり地味でもあり、この地域におけるランドマークにはなっていないのが実情です。
駅舎内も同様で、改札を出ても構造が機能本意になっており、多客期にスマートな対応が可能ではあるものの、特に印象に残らない駅になっているのも確かです。観光案内などもJRに比べて充実しているとはいえず、いささか寂しい駅になっています。
駅舎およびその内部は以上のような状態ですが、琴電のすぐ西側を流れている金倉川からこの駅を見ると、土手に終着駅があり、その向こうに松と望楼が並ぶ姿は、なかなかさまになります。琴電を使わない人でも、ここで写真を撮る人を多く見かけます。
ホームは頭端式1面2線から成ります。改札から見て右手にあたるほうがホームが長くなっており、長大編成の列車が入れるようになっています。もっとも、そんな列車が運行される機会があるのかどうかはわかりませんが。
歴史
詳細は確認中。
- 1927年3月15日
- 琴平電鉄が滝宮-琴平(現、琴電琴平)間を開業させた際、琴平駅開業。
- 1943年11月1日
- 高松琴平電気鉄道発足に伴い、琴電琴平線の駅となります。この際「琴電琴平」と駅名を変更。
- 1988年5月26日
- 新駅舎供用開始。