お城の脇の始発駅
高松築港
たかまつちっこう Takamatsuchikko
高松琴平電気鉄道のターミナル駅です。もともと高松城の敷地だったところが近代以降市街地化されたこともあって、民家や商業施設は少なくなっています。駅名のとおり高松港に最も近い駅で、フェリーターミナルまでは歩いて2分ほどです。もっとも、かつては国鉄の宇高連絡船が高松駅に乗り入れていたこと、自動車を利用しないフェリーの利用者数はごく限られていることから、駅名のような港湾連絡駅らしい雰囲気は感じられず、単なる始発駅とみるのが妥当でしょう。
駅舎は鉄筋コンクリート平屋建てで、利用者は脇から入る形になっています。自動改札機が設置されていますが、これはICカード「IruCa」にのみ対応しており、ほかの乗車券類を所持している旅客は有人改札を通ります。
乗り場は頭端式ホーム2面2線から成り、玉藻公園(高松城跡)側が琴平線、道路側が長尾線の乗り場となっています。乗り場のすぐ脇が城壁という駅は、全国的にも珍しいものです。
線路の戸籍上では琴平線の単独駅ですが、実際には長尾線の電車も瓦町からこの高松築港まで乗り入れます。なお、瓦町駅の大改造工事が行われる以前は、長尾線ではなく志度線の電車が乗り入れていました。当初は、琴平線の電圧が1,500V、志度線の電圧が600Vと異なっていたため、見た目上は複線ながら、実際には単線並列で運転していました(1967年5月より通常の複線になります)。
かつては、駅の入口がホテルに囲まれた狭い通路の奥に位置しており、どうにもわかりにくいターミナルでしたが、その後高松築港駅西側の建造物は取り壊されて緑地帯となり、小さな切符売り場が設けられるのみとなって、すっかり見通しがよくなりました。
なお、JR高松駅移転などとあわせた都市計画の一環として、高松築港駅の移設や線路の高架化などを含めた大改造の案が出ていますが、自治体の財政難や琴電本体が経営再建中であることなどのため、事業化の見通しは立っていません。
東側(公園側)から順に、1番線、2番線、3番線となります。
歴史
詳細は確認中。
- 1948年11月26日
- 仮駅「築港」駅が開業し、築港-瓦町間が開業。
- 1954年1月1日
- 駅名を「高松築港」に変更。
- 1994年6月26日
- 瓦町駅の大改造工事に伴い、志度線電車の乗り入れが中止され、長尾線電車が乗り入れを開始。