島式ホームと跨線橋
五能線の名称は、もともと“五”所川原と“能”代の2つの文字をとって付けられているもので、その一方にあたるのが五所川原駅です。東端側が川部駅でなく五所川原駅とされたのは、もともと川部-五所川原間には陸奥鉄道という私鉄が先に開業していたことによるものです。なお、陸奥鉄道は国有化され、五能線の一部に組み込まれることになります。津軽半島内陸部の輸送は、ここで接続する津軽鉄道線が担うことになります。
構内は広く側線が設けられていますが、旅客用の設備としては島式ホーム1面2線から成ります。西側に鉄骨平屋建ての駅舎があり、跨線橋で連絡しています。ホームはきれいに整備されており、列車待ちのための行列用ラインが敷かれているなど、それなりに利用者が多いことをうかがわせます。跨線橋は津軽鉄道と共用になっていますが、乗り場(ホーム)および駅本屋は別々になっています。
横長のどっしりした駅舎
駅員が常駐しており「みどりの窓口」が設置されているほか、駅の中には売店や観光案内所があります。この「みどりの窓口」は多機能券売機設置に伴って閉鎖された後、同機の更新に際して復活したという経緯があります。
横に長く野暮ったい重たさを感じさせる、昭和50年前後の国鉄駅にしばしば見られる造形ですが、雪の季節には安心感を与えるデザインともいえます。
駅前広場が整備
駅前広場が整備されており、玄関を出て右手には多数のタクシーが停まっています。当駅で接続している津軽鉄道の本社ビルがすぐ脇にあります。
駅から正面にまっすぐ道路が延び、この道路に沿っていわゆる“看板建築”が並ぶとという、地方都市でしばしば見られる道路形態になっていますが、ここもご多分に漏れず駅前商店街にはあまり活気はないようです。駅の南東側にある合同庁舎を中心とした一角に大規模商業施設が立地しており、そちらの販売力が大きいものと思われます。
停車列車 [2012年5月現在]
全ての列車が停車します。
- 快速「リゾートしらかみ」・普通 木造 ← 五所川原 → 陸奥鶴田
駅本屋側(西側)から順に、1番線、2番線となります。
歴史
当初は私鉄(陸奥鉄道)の駅として開業しました。
略年表(クリックまたはタップで開閉)
- 1918年(大正7年)9月25日
- 陸奥鉄道・川部-五所川原間が開業した際、五所川原駅開業。
- 1924年(大正13年)10月21日
- 国有鉄道(鉄道省)五所川原線・五所川原-陸奥森田間が開業、接続駅となります。
- 1927年(昭和2年)6月1日
- 陸奥鉄道が国有化され、国有鉄道五所川原線(川部-鰺ケ沢間)の駅となります。
- 1930年(昭和5年)7月15日
- 津軽鉄道・五所川原(現、津軽五所川原)-金木間が開業、再度接続駅となります。
- 1984年(昭和59年)1月31日
- この日限りで貨物営業廃止。
- 1987年(昭和62年)4月1日
- 国鉄の分割民営化に伴い、JR東日本の駅となります。
- 2016年(平成28年)6月30日
- 駅舎リニューアル工事完了[1]。