土淵川沿いのターミナルは町の中心街に

中央弘前

ちゅうおうひろさき Chūōhirosaki
中央弘前駅
▲中央弘前駅駅舎《2011年12月4日撮影》

川縁にとまる電車は絵になります

中央弘前駅に停車中の大鰐線電車
【写真1】中央弘前駅に停車中の大鰐線電車。《2011年12月4日撮影》

大鰐線の弘前側ターミナルである中央弘前駅は、弘南線やJRの弘前駅とは大きく離れた弘前市の中心部近くに位置した独立駅になっています。電車が駅に入ると、川を挟んだ反対側からの図がなかなか絵になります。

木造のホーム上屋には貫禄が

中央弘前駅ホーム
【写真2】中央弘前駅ホーム。《2011年12月4日撮影》

ホームに立つと、すぐ脇には民家が建っており、貫禄があるというよりは町の中に溶け込んだ“普段着ターミナル”という印象が濃厚です。おそらく路線開業以来使われ続けていると思われる、木造のホーム上屋が出迎えてくれます。

信号機が設置されています

中央弘前駅に停車中の列車
【写真3】中央弘前駅に停車中の列車。《2011年12月4日撮影》

ホームは士淵川に沿った片面1線のみとシンプルなものですが、それでも駅構内には信号機が設置されており、単なる停留場ではありません。

ホームから階段を降りると改札口に

中央弘前駅改札口
【写真4】中央弘前駅改札口。《2011年12月4日撮影》

単式ホームではありますが頭端式になっており、ホームを直進して階段を下りると、駅舎がホームと垂直方向に建っており、そこに改札口があります。大鰐線では数少ない終日営業駅で、窓口での乗車券類販売も行っています。

待合室の両側に店舗が

中央弘前駅駅舎内
【写真5】中央弘前駅駅舎内。《2011年12月4日撮影》

駅舎の内部は、正面部分が待合室として使われているほか、左右に店舗が入っています。かつては正面右側の店舗は駅舎内に治まっていたようですが、手狭だったのか駅舎から飛び出すような形で改修されました。先頭に掲示した写真(改修後)と【写真7】(改修前)を比較すると、全体のバランスが失した観があるのがいささか残念です。

看板建築の駅舎

中央弘前駅駅舎を脇より望む
【写真6】中央弘前駅駅舎を脇より望む。《1993年10月1日撮影》

駅舎を正面から見たのみでは、一見直方体のモダンな建造物に見えますが、脇に回るとスレート屋根の全面に長方形の装飾を掲示しているものであることがわかります。いわゆる「看板建築」ですが、このようなスタイルを採用している駅舎は全国的にも珍しいものです。石川駅や千歳駅、弘高下駅とも共通するデザインで、これらの改修は同時期に行われたものと推測されます。

今なお町の中心として

増築前の中央弘前駅駅舎
【写真7】増築前の中央弘前駅駅舎。《1993年10月1日撮影》

中央弘前駅は弘前市中心街南部に位置しており、中三弘前店などの商店が多いほか、南側の一帯には飲み屋などがびっしりひしめく歓楽街が形成されています。

個人商店を中心として活気がいささか失われており、道路が広く店舗の大きい弘前駅前のほうがむしろ活気があるように感じられましたが、小規模な店舗もまだまだ残っており、人の行き来もみられます。

駅名の由来

文字どおり、弘前市の中央に設けられたことによるものでしょう。

歴史

弘前電気鉄道が開通した当時からの駅です。

1952年1月26日
弘前電気鉄道により大鰐-中央弘前間が開通した際、中央弘前駅開業。
1970年10月1日
弘前電気鉄道が弘南鉄道に譲渡され、同社大鰐線の駅となります。

周辺の見どころ

確認中。

その他

  • 「東北の駅百選」(国土交通省東北運輸局)選定駅。

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