伊勢鉄道

第2次特定地方交通線に指定された国鉄伊勢線の受け皿として設立された、第3セクター鉄道会社です(本社:三重県鈴鹿市)。筆頭株主は三重県で、このほか沿線自治体や民間企業が出資しています。

(2007年4月2日)

【Link】 伊勢鉄道公式Webサイト

★1994年7月27日、河原田にて完乗。

JR関西本線の河原田、JR紀勢本線の津の両駅を結ぶ22.3kmの路線で、全線非電化、河原田-中瀬古が複線、残りの区間が単線となっています。国鉄時代の伊勢線は「南四日市-津」となっており、南四日市-河原田は関西本線との二重戸籍区間となっていましたが、伊勢鉄道転換時に当該区間は国鉄単独の路線となり、伊勢鉄道としての路線は河原田以南のみです。

“結ぶ”といっても、名古屋方面から津以遠へ向かう場合、亀山経由だと大回りになるためにショートカットするという目的で作られた路線です。平行する近鉄に対して競争力を持たせることもあり、ほぼ全線にわたって複線用の用地が用意されていたり、将来の電化に備えて架線柱が設けられたりするなど、幹線並みの規格でつくられています。このため、区間利用よりも、特急「南紀」や快速「みえ」など、線内を通過するJR東海の列車が多数設置されています。普通列車も、河原田方では全列車がJR関西本線の四日市まで乗り入れています。路線敷設の経緯から、築堤や高架で田園地帯を一直線に突っ走ることが多いいっぽう、沿線の集落についてはあまり考慮されておらず、中間駅はポツンとさびしくたたずんでいるものが多いようです。

このようにバイパス路線として設計された路線であるにもかかわらず、国鉄末期になると、旅客輸送密度を尺度として路線単位で一律に廃止対象とされたため(特急「南紀」の通過人員は別計算)、本来であれば幹線のバイパスであった伊勢線が廃止対象となる不可解な状態が発生しました。このため、第3セクター鉄道化されて鉄道線として存続した現在でも、伊勢鉄道区間が別運賃となるため対近鉄との運賃格差が発生すること、前後を直通する列車が多いため運賃計算が煩雑になること(このため、四日市以南では現在もICカード乗車券を導入するめどが立っていません)などの問題点が多く、JR東海との合同がしばしば求められています。

(2007年4月3日)

駅一覧

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乗車履歴

  • 河原田-津 1994年7月27日

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