天竜川の左岸に沿ってずっと進んできた飯田線ですが、このトリをつとめるのが千代駅です。例によって、右手が崖、左手が天竜川という格好の片面ホームから成る駅です。駅舎はなく、ホーム上に屋根とベンチから成る待合いスペースが設けられています。
駅の辰野側には、ホームを降りてすぐの位置に、農家が一軒あります。しっかりした家と納屋があるほか、道路を挟んで反対側には畑がありました。農家の裏手には道路が延びており、急坂が続いているようですが、農家にあった軽トラでもこの坂を登れるのかと、妙なところで感銘を覚えてしまいました。
駅の至近距離にある民家はこの1軒のみのようですが、これとは別に、ホーム中ほど豊橋方面の脇まで、山のほうから下りてくる舗装道路があります。この道路の脇には自転車駐輪場がありますが、どうして「駐車場」でないのか不可解。道路は乗用車が問題なく通れるきれいなものですし、急勾配ゆえに自転車が利用するのは難しい――少なくとも、私はごめんこうむります――のですが。
集落は、この道路を進んだ先にあるということですが、さして長くない滞在時間ではそこまで確認することはできませんでした。
なお、この舗装道路がホームに面している付近の天竜川側には、かつて河原から砂利を搬出していた際の貨物側線があり、現在でも側線がそのまま残っています。もっとも、レールのすぐ脇まで雑草が進出しており、現在ではほとんど使われていないことがわかりますが。
特急は停車しません。
深い意味のない瑞祥地名でしょう。
三信鉄道開通の際に設置されました。
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2005年9月7日
2009年9月28日、加筆修正