大千瀬川が形成した谷が少し広くなり、川との間に田畑が見えるようになると、ほどなく下川合駅に到着します。
駅はかつて島式ホームになっていたことが容易にわかる形状をしていますが、現在では単式ホームの棒線駅になっています。ホームは先端部分を除いてなかなか広く、中ほどには新しい待合スペースが設けられています。
駅の北西側には製材加工を行っている工場があり、ホームと工場の間には広いスペースが草むしていました。かつてはここに多くの側線が伸び、加工木材の搬出を行っていたと思われます。現在でも、辰野方に分岐の痕跡を確認することができました。
現在は駅舎、待合室とも存在していませんが、駅入口のすぐ右手に、地面がススで黒くなっているスペースがあります。井石組があって周囲より少し高くなっていることから、かつてここに駅舎があったものと思われますが、火災で焼失したのでしょうか。その脇にはトイレがありますが、長らく放置されているかのようで、中を確認する気にはとてもなれませんでした。
駅に沿って平屋の木造住宅がびっしり並んでいます。農家にしては規模が小さいので、工場勤務者の社宅として設けられた住宅かもしれません。
川合の集落は大千瀬川を挟んだ対岸にあり、現在は立派な橋が架かっているため、往来は容易です。下川合、中部天竜と、集落が川の対岸にある駅が続きますが、三信鉄道開通当時の技術や資金では、集落の側に忠実に線路を敷設するわけにもいかなかったのでしょう。
特急は停車しません。また、朝に1本運転されている快速列車も停車しません。
天竜川と宇連川の合流点から下流側であることを示す地名です。
三信鉄道開通の際に設置されました。
特になし。
2009年9月22日
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