峡谷から盆地への境界駅

天竜峡
てんりゅうきょう
Tenryukyo

天竜峡駅

 長らく天竜川の左岸を走ってきた飯田線は、山間部を抜けるとともに右岸へわたります。飯田線における伊那谷の南端をなす駅が、天竜峡です。この駅が起点および終点となる列車が多いほか、普通列車の多くが長時間停車することもあり、運転上の拠点となっていますが、機能の多くが飯田に移り、広い構内にはあまり活気が感じられません。

 ホームは地上に2面3線が設けられており、下りホームに面した駅本屋と上りホームは、構内踏切で連絡しています。このほか、多くの側線が広がっており、滞留列車が出番を待っています。

 観光地の玄関口らしく、マンサード屋根を持つ小柄な洋館風駅舎を持っています。軒下にはステンドグラスを備えるほか、屋根には風見鶏を配するなど、細かい造形が楽しい。

天竜峡駅のステンドグラスと風見鶏

ステンドグラスは左右がまったく同じ形なのですが、何をモティーフにしているのかは不明です。《2005年8月21日撮影》

 駅舎の西側(ホームと反対側)に待合室があり、ミニギャラリーとして利用されています。この待合室の窓の上にもステンドグラスがありますが、これは改築の際に付け加えられたものと思われます。

天竜峡駅待合室

比較的ゆったりした待合室には、飯田線を走っていた古い電車の写真が並んでいました。《2005年8月21日撮影》

 駅前はあまり広くない空間に自動車が出入りしており、ややせわしないのですが、観光地の玄関口としての機能は低下しているようで、この駅を通るたびに、駅周辺の商店が少なくなっているように見えます。上に掲載している駅舎脇の立ち食いそばも、2005年8月に下車した際にはなくなっており、自転車駐輪場になっていました。

 駅すぐのところに温泉旅館が建つほか、天竜川の渓谷沿いに川下りを楽しむ際の乗船拠点となっています。

停車列車 [2009年5月現在]

 特急を含め、すべての列車が停車します。

乗り場

 駅本屋側(西側)から順に、1番線、2番線、3番線となります。

駅名の由来

 特記事項なし。

歴史

 まず伊那電気鉄道の南端の駅として開業し、そののち三信鉄道の起点駅として設置されました。

周辺の見どころ

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2003年7月27日
2005年9月8日、写真を追加のうえ加筆修正

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