大きな木造駅舎が印象的な牛久保駅は、無人駅が増えている飯田線の特急通過駅では数少なくなった有人駅です。
2面3線から成りますが、上り島式ホームの外側線はまったく使われていないようです。ホーム屋根が長く古いままで、昔は長大編成の列車が停車していたことを思い起こさせます。
駅舎は貫禄のある大柄な木造モルタルのもので、1943年に改築されたものです[1]。平屋ながら天井が高く、すっきりしています。ガランとした大柄な屋根、そして太い柱で支えられた大きな軒に特徴があります。改札口の向かいにはガランとしたスペースがありますが、ここには小さなイスが数脚置かれているのみで、大きな駅ももてあまし気味といったところでしょうか。
上下ホームの間は跨線橋で連絡していますが、幅の狭い跨線橋には屋根がないにもかかわらず壁が高いため圧迫感があり、また周囲を見ることはできませんでした。かつては留置線があり、豊橋-豊川区間列車に利用される多数の車両が見られたといいますが、現在ではすべて撤去されています。
駅周辺には民家が多く、通勤通学利用がかなり多いようですが、早朝夜間には無人になるようです。かつて豊川海軍工廠の工員輸送や軍需物資輸送でにぎわった駅も、雰囲気は大きく変わっています。
特急は停車しません。
番線表示はありません。
牛久保の地名は、窪地にいた牛が寝そべっており住民の通行を邪魔していたが、領主である牧野成時がくると、牛が起き上がって領主を通したという故事に由来します。
豊川鉄道が豊橋-豊川を開通させた際に設けられた駅です。
駅から北東へ、徒歩7分。境内は旧一色城跡ともいわれています。今川義元の胴塚があります。
2009年9月**日
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