阿漕
あこぎ
Akogi

阿漕駅

 2面3線から成る地平駅で、駅本屋は下り側に設けられています。上り線として使われている島式ホームとの間は、跨線橋で結ばれています。以前は、駅近くにあった紡績工業から出荷される貨物の取り扱い拠点だったため、構内はかなり広くなっていますが、貨物ヤードのかなりの部分は駐車場に転用されており、現在ではひっそりした無人駅です。

阿漕駅駅舎を斜めから

ずいぶんと大きい木造駅舎で、横幅だけでなく奥行も立派なものです。《2005年7月24日撮影》

 駅舎は非常に大柄な木造のものですが、これでも平屋です。大柄な瓦屋根と茶色の板張りがよく目立ちます。立派というわけでも、また貫禄があるというわけでもないのですが、風雪に耐えてがんばってきた建物という印象を受けます。朝鮮特需前後に駅が活況を帯びた時期のものでしょうか。

阿漕駅駅舎内

コンコースの天井がずいぶんと高く、明かり取りのために開放感があります。《2005年7月24日撮影》

 コンコースなどもずいぶんと大きく、万事大柄な駅舎です。無人化されており、出札窓口のシャッターが降りていますが、その脇には生け花があり、古くからの有人駅だったことがうかがえます。この“ガランとして何もない”状態は、紀勢本線の西端に近い紀和駅に通じるものがありますが、あちらと違って荒れておらず清掃は行き届いています。

 JR東海の社内でこれだけの駅舎が改修されずに残っているのは、非常に珍しいといえます。何らかの掘り起こし策などがあるのでしょうか。

阿漕駅駅ホーム

ホームの幅も広く、仰々しいまでの屋根もみごとなもの。《2005年7月24日撮影》

 改札を入って目に付くホームもずいぶん広く、駅舎から連なる屋根もたいそうなものです。ホーム屋根の支柱が駅舎と一体化しているのは、隣駅である高茶屋にも共通したデザインです。跨線橋の脇には、不思議な広告がありました。

阿漕駅内掲示

「みんなの駅だ」という呼びかけ方ははじめて見ました。《2005年7月24日撮影》

 駅前はロータリーが整備されているほか、駅周辺は住宅地で、個人商店もそれなりにあります。しかし、駅だけが時を止めたようになっています。阿漕とは妙な語感の地名ですが、古くからの地名である安濃が転じたものでしょう。

駅名の由来

 確認中。

歴史

 特記事項なし。

周辺の見どころ

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【津橋南郵便局】駅から北東へ、徒歩5分。未訪。

2006年1月23日

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