三重県で市制を施行している都市では最南端にあたるのが熊野市で、ここまで延々と続いてきたリアス式海岸もここで終了というところに設けられているのが、熊野市駅です。JR東海管轄の有人駅としては最南端にあたり、特急列車を含めた全列車が停車します。
東側にある駅本屋前の片面ホーム1面1線と、跨線橋で結ばれている島式ホーム1面2線から成るほか、留置線があり、ここを終着とする普通列車などが休んでいるのを見ることができます。
駅舎は木造平屋建ながら、コンコース部分の屋根が高く、開放的な印象を与えます。JR東海管内の紀勢本線各駅は、主要駅といえども駅がずいぶんこぢんまりとしているものが多いため、熊野市駅で下車すると、一気に南国に来たような印象を覚えたものです。待合室があるほかうどんのスタンドもあり、列車待ちの人が多く利用しています。
駅舎の建物自体はさほど特筆すべきものではありませんが、玄関の屋根が複雑になっており、正面から見ると三段構えになっています。
駅前には広場が形成されていますが、自動車の通行ルートと歩行者のスペースが分離されておらず、道路を渡ろうとすると脇から自動車が出てきたりと、かなり危なっかしい印象を受けます。かつての地方都市駅前でよく見られた光景といえばそれまでですが、市の玄関口である以上、整備を進めてもらえると助かるのですが。
駅は熊野市の中心街を形成する木本、井田両地区の中心部に近く、利用の便がよい位置にあります。駅前には土産物屋や飲食店も多く立地し、観光客を意識した店舗も見られますが、十年一日どころか数十年一日のような構えの店舗が少なくなく、現在の観光客のニーズを把握しているようにもみえません。レトロとか昭和的といったプラス評価ができないこともありませんが、人の行き来が多いにもかかわらず、なんだか寂しげな印象を受けました。
停車列車 [2013年9月現在]
確認中。
乗り場
確認中。
駅名の由来
確認中。
歴史
紀勢本線は、ここと新鹿の間の区間が最後に全通しました。
- 【1940年8月8日】 国有鉄道(鉄道省)によって紀勢西線の新宮-紀伊木本間が開通、
紀伊木本 駅開業。 - 【1956年4月1日】 紀伊木本-新鹿間が開通、中間駅となります。
- 【1959年7月15日】 紀勢本線全通にあわせ、駅名を「熊野市」に改称。
- 【1984年1月31日】 この日かぎりで貨物営業廃止。
- 【1987年4月1日】 国鉄の分割民営化に伴い、JR東海の駅となります。
- 【2011年9月3日】 台風12号による水害のため、熊野市-新宮間が運休(9月7日より代行バス運転)。
- 【2011年10月11日】 熊野市-新宮間が復旧、営業再開。
周辺の見どころ
確認中。