飛騨地方の中心地である高山市の玄関駅で、市街地の西に位置しています。観光地である飛騨高山への観光客や、北アルプスへ向かう登山客などの利用が多く、シーズンを通して高山本線随一の観光拠点となっています。
2面3線から成る地平駅で、西側の島式ホームと東側の駅本屋側ホームとの間は地下道で結ばれています。各ホームと列車の進行方向は必ずしも一致していませんが、下り列車が島式ホーム、上り列車が駅本屋側ホームを使うことが多いようです。また、側線が多く延びており、多数の列車が留置されています。
駅舎は鉄筋コンクリート2階建です。高山線開業当時から使われており、縦長の窓を並べた頑丈そうな駅舎は、古い学校の校舎を連想させるデザインです。1階部分の右側にはみ出すように改札口が設けられており、メイン部分には「みどりの窓口」や待合室などが入っています。待合室内には売店や軽食堂もあってゆったりしており、手狭な改札口とは対照的です。
改札口は乗車口と降車口で分離されています。乗車口は待合室側にあり、木造の小屋のような出札窓口の脇に小さなスペースが用意されています。
いっぽう、降車口には木製のラッチがずらりと並んでおり、高山本線の利用客がこの駅に集中しているさまがうかがえます。
駅前にはロータリーが整備されており、駅を出て正面には観光案内所があるほか、駅を取り巻くように土産物屋や飲食店が軒を連ねています。国内のメジャー観光地の玄関駅にはうらぶれた雰囲気が漂っているところも多いのですが、私が最後に訪れた2005年10月の時点ではそのような気配はまったくなく、外国人を含む多数の観光客で往来は賑わっていました。駅の左側には濃飛バスのターミナルがあり、北アルプスなど各方面へ向かう路線バスが頻繁に発着しており、鉄道とバスがいい形で連携しているともいえましょう。
歴史
飛騨小坂-猪谷間を最後に高山本線が全通した際に設けられた駅です。
- 1934年10月25日
- 開業。
- 2016年10月2日
- 橋上駅舎および東西自由通路供用開始[1]。