湯の山線は、中菰野付近から上り勾配になり、大羽根園を過ぎるとしだいに山が近づいていくことを感じさせるような車窓になっていきます。山林が多く見えるようになってくると、もうここまでが限界ですといった感じに駅があります。これが、終着駅である湯の山温泉駅です。
頭端式ホーム2面2線から成る地平駅です。ホームはコの字型になっており、このうち北側1番ホームに面して駅本屋が設けられています。大半の列車は1番線発着ですが、夜間停泊の都合でしょうか、早朝夜間に一部の列車が2番線発着となります。この場合は、【写真2】の通路をぐるりと回ることになります。なお【写真4】に見られるように、四日市方には構内踏切の痕跡とホームから地平に降りる坂がありますが、現在では使われていません。
自動券売機のほか、定期券を販売する窓口があり、特急券の販売も行っています。この駅から特急の姿が消えて久しいのですが、窓口合理化の話は特に出ていないようです。新聞報道によると、2012年度中に湯の山線中間駅の大半が無人化される予定になっていますが、終着駅の特権ということか、湯の山温泉駅は対象になっていません[1]。
今では珍しくなった列車別改札を行っており、列車の到着が近づいてから改札口がオープンになります。
多客期対応のためか、臨時改札口が設けられています。かつて名古屋や大阪からの直通特急列車が運行されていたときは、下車時にここが使われていたのでしょうが、区間運転の普通列車のみになった今では、ほとんど出番もないようです。
駅舎そのものはそう大きくはないのですが、1番ホームに沿って巨大な上屋がずんと延びており、これが駅の存在感を際立たせています。もっとも、今となっては無駄に大がかりな装置となっており、その図体を持て余し気味のように見えます。
駅前には大きな広場が整備されており、駅前には土産物屋や食堂が建っています。また、タクシーが常駐しています。
駅名になっている湯の山温泉の温泉街や御在所山ロープウェイの乗り場からは離れており、路線バスで10分ほどを要します。
乗り場
北側(駅本屋側)から順に、1番線、2番線となります。基本的に1番線からの発着となります。
- 1-2.湯の山線上り 菰野、近鉄四日市方面
駅名の由来
確認中。
歴史
四日市鉄道として開通した際に設置された駅です。
- 【1913年6月1日】 四日市鉄道の川島村(現、伊勢川島)-湯ノ山(現、湯の山温泉)間が開業した際に、湯ノ山駅開業。
- 【1931年3月18日】 四日市鉄道が三重鉄道に合併、三重鉄道の駅となります。
- 【1944年2月11日】 三重鉄道が三重交通に合併、三重交通の駅となります。
- 【1964年2月11日】 三重鉄道の鉄道部門が三重電気鉄道として分社化、三重電気鉄道の駅となります。
- 【1965年4月1日】 三重電気鉄道が近鉄に合併、近鉄湯の山線の駅となります。
- 【1970年3月1日】 駅名を「湯の山温泉」に改称。
周辺の見どころ
確認中。
- 「6駅無人化を計画 近鉄湯の山線 今年度中」朝日新聞・三重、2012年10月27日。