豊田市の中心部が近くに

上挙母

うわごろも Uwagoromo
上挙母駅
▲上挙母駅駅舎《2008年1月27日撮影》禁無断転載

 

上挙母駅駅舎内
【写真1】上挙母駅駅舎内。《2008年1月27日撮影》禁無断転載

豊田市の南側郊外に設けられている駅です。駅集中管理システムによって遠隔管理されている無人駅ですが(管理駅は豊田市)、現在でも古い木造駅舎がそのまま使われています。駅集中管理システムの導入に伴って、パターン化された無人駅仕様の駅舎が増えているだけに、これはうれしいところ。

駅舎そのものが大きいだけに、板貼りになったかつての窓口部分の存在感が妙にあり、取って付けたような印象のある自動改札機が完全に浮いています。

 

上挙母駅ホームより駅舎を望む
【写真2】上挙母駅ホームより駅舎を望む。《2008年1月27日撮影》禁無断転載

島式ホーム1面2線から成る駅で、ホーム北端から西側へと構内踏切があり、これが駅本屋へつながっています。ゆるやかなスロープの向こう側に木造駅舎がたたずむ姿は、かつて日本全国で見られたローカル私鉄らしいたたずまいですが、今では残り少なくなってきました。

ホーム中央には、翼を広げたような屋根が設けられています。東側には、かつて側線があったと思われる空間が広がっていました。

 

上挙母駅ホーム
【写真3】上挙母駅ホーム。《2008年1月27日撮影》禁無断転載

駅舎は切妻の瓦屋根をいただく立派なものです。外壁がサッシで覆われているのがやや残念ではありますが、防犯面を考慮するといたしかたないでしょう。

駅の西側には古くからの民家が多く、工業都市になる以前の挙母の街並みが残っています。いっぽう駅の東側は、マンションなどが建ち並ぶ住宅地になっています。愛知環状鉄道新上挙母駅が西へ400mほどの位置にありますが、ひとつ北の名鉄豊田市愛環新豊田で乗り換えるほうが便利です。

乗り場

西側から順に、1番線、2番線となります。

  • 1.三河線 豊田市、猿投方面
  • 2.三河線 土橋、知立方面

駅名の由来

挙母は、古くは『古事記』に「許呂母之別」と書かれており、また『和名類聚抄』には挙母郷の名が出てくるという古い地名です。「上」は挙母の中心部がこの地方よりやや北側にあったため、それを区別するために付されたものでしょう。

歴史

三河鉄道によって設置された駅です。

1920年(大正9年)8月31日
三河鉄道が土橋から上挙母まで延長開業された際に、終着駅「上挙母」として開業。
1920年(大正9年)11月1日
三河鉄道が上挙母-挙母(現、豊田市)を開業、中間駅となります。
1929年(昭和4年)12月18日
三河鉄道挙母線が三河岩脇-上挙母を開業し、接続駅となります。
1941年(昭和16年)6月1日
三河鉄道が名古屋鉄道に合併、名古屋鉄道挙母線の駅となります。
1973年(昭和48年)3月3日
この日かぎりで名鉄挙母線が全線廃止、三河線の単独駅となります。

周辺の見どころ

確認中。

このページの先頭へ