採銅所駅
▲採銅所駅駅舎《2008年11月2日撮影》

ホームより採銅所駅舎を望む

【写真1】ホームより採銅所駅舎を望む。なかなか立派な駅舎です。《2008年11月2日撮影》

金辺トンネルを超えて、採銅所というなんだか銅山の坑口前に設けられたような名前の駅に到着すると、はっとするような立派な駅舎が出迎えます。

駅本屋側の片面ホームと、かつて島式ホームだったうち外側線のみを使っている、やや変則的な2面2線となっており、夜明方の構内踏切で連絡しています。筑豊地域の駅に多く残っている、ホーム中ほどの切り欠き式階段を通るものではなく、ホーム端に回る方式になっています。以前島式ホームの内側には線路跡があるのみで、レールは撤去されています。

 

採銅所駅改札

【写真2】採銅所駅改札。据え付けの木製ベンチはいいのですが、黄色の塗装はどうにかならないものでしょうか。《2008年11月2日撮影》

駅舎は木造平屋建てで、石原町と同様に駅務室部分が垂直になっていますが、こちらはペディメント部分の木目が残っており、創建当初の面影をより色濃く残しています。その一方で、縦長の昇降窓の大半が板で塞がれているのは、完全無人化されて日が長いためだからなのでしょうが、残念。外壁は下見板貼りになっています。

 

採銅所駅駅舎内

【写真3】採銅所駅駅舎内。かなり老朽化しています。《2008年11月2日撮影》

内装も凝っており、天井の座繰りをみるとなかなかの照明器具が設置されていたようで、単に古いだけでなくかなり手をかけてつくったものと思われます。現在では簡素な蛍光灯があるのみで、取って付けたような自動券売機の明かりがぼうっと浮き上がっているようになっており、少し不気味ではありました。

もっとも、今となっては老朽化が著しく、壁面の剥離や歪みも深刻です。

駅名こそ「採銅所」ですが、これは純然たる地名です。もちろん、現在では銅の採掘など行われておらず、駅の西側に日本セメントの工場で石灰石の採掘が行われているのみです。近くには採銅所小学校があり、それなりの集落になっています。

 

停車列車 [2008年11月現在]

快速は停車しません。

乗り場

番線表示は確認できませんでした。

駅名の由来

「文字どおり、銅山のあったところで、約千年前に宇佐神宮の神鏡を鋳造したと伝えられている」とのこと[1]

歴史

路線開通当時からの駅です。

周辺の見どころ

特になし。


  1. 『JR・私鉄全線各駅停車10 九州830駅』1993年、小学館、97ページ。

2008年11月26日

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