このページは、路線廃止前の情報をもとに記載しています。

奥飛騨温泉口駅
▲奥飛騨温泉口駅駅舎《2008年1月26日撮影》

奥飛騨温泉口駅正面玄関

【写真1】駅の正面から、レールバスが停まっているのが見えます。《2005年10月22日撮影》

神岡鉄道の終着駅で、神岡の市街地の南端部にあたります。かつては原木輸送需要などが想定されていたものと思われますが、実際には静かな旅客駅としての歴史のほうが長いようです。

駅舎は2002年12月16日から使用開始された真新しいもので、駅正面から見て右側が多目的展示などが可能な待合室、左側が神岡鉄道本社社屋となっています。玄関正面から列車が見える構図になっているのは、神岡鉄道に多いトンネルをモチーフにしたものです。本社所在駅ということで人の出入りはありますが、旅客扱い上は無人駅で、運転扱いも行われていません。

なお、玄関正面には、ディーゼル機関車・DE10が静態保存されていますが、ブルーに塗られている意図はよくわかりません。

 

奥飛騨温泉口駅構内

【写真2】構内には側線が広がっていますが、実際に利用可能になっているのは1線のみで、その外側は本線と切断されていました。《2005年10月22日撮影》

構内には側線が広がっていますが、かつて貨物輸送を考慮して多数のレールが延びていた名残を感じられるのみで、実際に使用できる状態になっているのは、本線のほかには1線のみです。

 

奥飛騨温泉口駅ホーム

【写真3】ホームはすいぶん幅広の立派なものですが、かつての側線を廃止したスペースを拡張したことがうかがえます。《2005年10月22日撮影》

ホームは片面のみのものですが、小テーブルや椅子などが用意されており、観光客の利用を意識したものになっています。

 

奥飛騨温泉口駅脇

【写真4】駅の脇には喫茶店が入り、これと連なる倉庫が見えますが、これはかつての奥飛騨温泉口駅の駅舎でした。《2005年10月22日撮影》

ホームの線路と反対側には喫茶店が入っています。しかし、ホーム側には出入口がなく、道路側にのみ玄関があり、そちらには広い駐車場が整備されていることをみると、鉄道の利用客はあまりあてにされていないようです。

 

【写真5】かつての旧駅舎はほとんど変わっていません。右側のATMもそのままです。《2005年10月22日撮影》

現在、倉庫のように使われているスペースがかつての奥飛騨温泉口駅本屋で、私が最初に下車したときには、旅行業の窓口となっていました。現在でも建物は手つかずのままです。

駅玄関前にはバス停があり、駅名のとおり奥飛騨温泉郷方面に向かう路線バスが発着していますが、実際に神岡鉄道からバスを乗り継いで温泉郷に向かう人はあまりいないようです。

 

駅名の由来

奥飛騨温泉へのアクセス拠点となるべく観光客利用を図って付けられた駅名です。奥飛騨温泉は、平尾、福地、新平湯、栃尾、新穂高各温泉の総称です。

歴史

国鉄時代は「神岡」と称していましたが、1984年10月1日に神岡鉄道に転換された際、現在の駅名に変更されました。

その他

2005年10月25日、写真を追加のうえ加筆修正

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