大和八木駅構内扱いという半人前の駅

八木西口
やぎにしぐち
Yaginishiguchi

八木西口駅

 相対式ホーム2面2線から成る駅です。改札口は地下道内にあり、両ホームと結んでいます。出口は東側の1個所のみで、今井町の街並みを意識したものか、和風のデザインになっています。駅の東側は橿原市の中心街で、橿原市役所の最寄り駅で、特に案内はありませんがJR畝傍駅との連絡駅でもあります。

 これだけなら特筆すべきこともない平凡な駅ですが、この駅は一人前に認められた駅ではなく、公式には大和八木駅の構内扱いで、八木西口駅のホームは「大和八木駅内の別のホーム」となっています。これについての詳細は、大和八木駅「特記事項」欄をご覧ください。

 駅の出入口には「八木西口駅」と大書されており、駅員も配置されているなど、公式に認知されていない駅とは思えません。車内アナウンスなども「八木西口」とのみの案内で、「八木」とは明確に使い分けられています。それでも、自動券売機の上に掲示されている運賃表示路線図では、「当駅」の部分が大和八木駅の中に取り込まれています。

 なお、かつてこの位置に旧八木駅が設置され、ここから高田へと線路が延びていました。八木西口から大阪線大和高田方面へと結ばれている連絡線はその名残です。

駅名の由来

 橿原市八木地区の西側に位置することから付けられました。

歴史

 大和八木駅を参照のこと。

周辺の見どころ

今井町

 駅から西へ、徒歩5分。江戸時代の商家の街並みが今なお残っており、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。中世には称念寺を中心とした地内町を形成、環濠や複雑な街路を備えた自治都市として発達しました。事実上今井における行政の核であった今西家住宅(今西家は今井の惣年寄筆頭をつとめていました)をはじめ商家が多く、数多くの国指定重要文化財建造物がそのまま残っており、いくつかは一般に公開されています。なお、現在でも居住している民家もあるので、見学や写真撮影などに際してはご注意を。各民家や街路もさることながら、今井町の入口付近に位置する旧高市郡役所(現在の今井まちなみ交流センター)にも注目。

《乗り換え》JR西日本-桜井線:畝傍

2003年7月22日
2008年8月19日、加筆修正

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